2分でわかるアメリカ

2017/05/20「ロシア疑惑2」ホワイトハウス職員の裏切り

1月20日の就任以来、アメリカ政治の中枢であるホワイトハウスは混乱続きです。相次ぐスキャンダルや、裁判所に2度にわたり差し止められた大統領令への対応など。トランプ大統領はホワイトハウスのスタッフに不満のようですが、スタッフのフラストレーションは高まるばかりです。

ワシントンでいま最悪の仕事は何か。トランプ大統領に仕えることだ」とワシントンポストが伝えました。

トランプ大統領がFBIのコミー前長官の捜査を妨害したと伝えらえた16日、ホワイトハウスの一部で「大統領が弾劾される」と面白おかしく囁かれたそうです。「真剣にまずい」と思ったスタッフも少なくありません。中間職の職員は履歴書を準備して就職活動をはじめ、高官の少なくとも1人が秘密裏にホワイトハウス退職後の職について相談しはじめました。

ジョージWブッシュ政権のフィッシャー元報道官は、ワシントン・ポストに対し、「すべてがホワイトハウスの外で起こっていて拷問だ。ホワイトハウス内が分断していることも拷問だ」とした上で、トランプ大統領の政権チームは成功しないだろうとワシントンポストにコメントしました。出入りする共和党のスタッフは、ホワイトハウス内に悲しみと怒りが溢れていると語っています。

トランプ大統領は、ホワイトハウスのスタッフに完全な忠誠を求めています。しかし、現実は逆。19日に初外遊に出発しましたが、27日に戻り次第、人事刷新に着手するとみられています。プリーバス首席補佐官やスパイサー報道官が更迭される可能性があります。大統領の不動産業界の仲間やカジノ関係者を起用するとも噂も流れています。娘婿のクシュナー補佐官が鍵を握るというのが共通認識です。トランプ大統領が信頼できる友人を幹部に迎え入れても、ホワイトハウスがまとまるかは未知数。

政治経験がまったくない大統領も異例ですが、ホワイトハウスのシステムがこれほど壊れたことも過去に例がありません。「もはや修復不可能」という声も聞こえてきます。


[May 19, 2017]  No 031843656

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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