2分でわかるアメリカ

2017/05/12最重要国はどこか

韓国の大統領に選ばれた文在寅(ムン・ジェイン)氏。就任直後の10日、外交活動を精力的に始めました。まず電話したのは、アメリカのトランプ大統領。翌11日には、中国の習近平国家主席と日本の安倍首相と電話で会談。2国間関係を除けば、北朝鮮の核開発問題での協調体制を確認するのが主な目的でした。

国家のリーダーが、就任直後にまず誰に電話し、最初にどの国を訪問するか。新政権の外交の優先度を探るうえで、どの時代も注目を集めます。文大統領が最初の外交対話先をアメリカにしたのは、米韓関係と北朝鮮問題を重視していることを示したものだとみられます。

今年1月20日に就任したトランプ大統領の初外遊先は中東とヨーロッパ。今月下旬にまず、サウジアラビア、イスラエル、バチカンを歴訪します。25日にベルギーのブリュッセルで開かれるNATO首脳会議と26日にイタリアのナポリでのG7首脳会議にも出席します。

オバマ前大統領の初の外遊先はイギリスでした。その前のブッシュ元大統領はカナダとメキシコ。トランプ大統領が最初の訪問国にサウジアラビアを選んだのは、中東を重視するトランプ外交の方針を示す狙いがあるとされています。日本のメディアは、トランプ政権の北朝鮮政策に焦点をあてていますが、アメリカのメディアは、中東をめぐるトランプ政権の動きを詳しく伝えています。

ところで、安倍首相はどうだったか。日本の外務省によると、これまでの訪問国は66。最初に訪問したのは、2013年1月16日から19日のベトナム、タイ、インドネシアでした。その約1カ月後にアメリカを訪問しています。アジア重視ということだと思います。

フランスにも新たな大統領が誕生しました。親EUの立場を明確にするため、最初はドイツのメルケル首相と会談するのではないかと予想します。フランスとドイツを中心にした鉄鋼共同体がEUの基礎になったので。


[May 11, 2017]  No 031843650

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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