2分でわかるアメリカ

2017/04/20攻撃はあるか、北朝鮮めぐる米政府の混乱

朝鮮半島近海に派遣されたはずだったアメリカ海軍の原子力空母カール・ビンソンが、遠く離れたオーストラリア沖にいたことが明らかになりました。

北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐる緊張が高まる中、アメリカのトランプ大統領は、「大艦隊」を派遣したとフォックス・ビジネス・ニュースのインタビューで述べました。先週12日のことです。その2日前には、アメリカ軍の太平洋地区の指揮官が、カール・ビンソンが北に向かうよう命じたと発表しました。

しかし、実際には、カール・ビンソンは8日に、インドネシア近海からオーストラリア沖に向かい、演習に参加していたことがわかりました。北朝鮮とは反対の方向です。国防総省は、カール・ビンソンが現在、西太平洋に向かっているとしています。

トランプ大統領のほか、アジアを歴訪中のペンス副大統領、マティス国防長官、さらには国家安全保障担当のマクマスター補佐官が相次いで北朝鮮を威嚇しました。「脅威を力で制する」と。シリア攻撃とアフガニスタンに大型爆弾を投下した後だけに説得力がありました。それは嘘だったのか。

いずればれる嘘なので、そうとは思えない。単純に連絡ミスの可能性が高そうです。強硬なホワイトハウスと国防省の姿勢の違いが、誤解を生んだのかもしれません。

アメリカ軍が北朝鮮を攻撃するとの情報がネット上に溢れています。具体的な日付まで出ています。しかし、攻撃の可能性は低いとの見方が優勢です。地理的に遠い中東と異なり、同盟国の日本や韓国に多くの犠牲者が出る可能性があり、なにより北朝鮮のミサイルがアメリカ本土まで到達するかもしれないからです。


 [April 19, 2017]  No 031843634

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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