2分でわかるアメリカ

2017/03/14トランプ効果?ロサンゼルスの異変

ロサンゼルスで最近、目立って増えたものがあります。求人広告です。求人広告は景気のバロメーター。また、 アメリカ労働省が先週10日に発表した2月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が23万5000人増えました。予想を上回る強さ。失業率は4.7%に改善しました。統計で見る限り、労働市場は力強い。

ただ、求人広告は、大企業や専門職ではなく、給与水準が低い職種ばかり。例えば、近所のレストランでは、配膳、洗い物、デリバリーを募集していました。別のレストランでは、加えて調理担当も求人していました。

ロサンゼルスのレストランでは、経費を抑えるため、メキシコ人など非合法の移民を雇用していたとされています。非合法なので、公式の統計はありませんが。求人が目立って増えているのは、それらの職種です。

トランプ大統領が1月20日に就任して以降、移民管理が強化されました。大きく分けて二つ。テロ防止のためのイスラム圏数カ国の入国の一時禁止および難民制限、二つ目は不法移民の徹底的な取り締まりです。レストランの求人広告の急増は後者が影響した可能性があります。

ロサンゼルス市内にある ユーホールという軽トラックのレンタル会社の周辺には、これまで日雇いの職を求めたメキシコ人らが多数いました。いまでは見かけなくなりました。洗車場で最後の仕上げをしていたメキシコ人も激減しました。いずれも、レストラン同様、強制送還を恐れて姿を消した可能性があります。メキシコから不法にアメリカに渡る移民数が大幅に減ったとの報道もあります。

一方、前者の移民政策に関連して、アメリカからカナダに移るイスラム教徒の移民が急増したとアメリカのメディアが伝えています。陸路の国境に溢れているそうです。

トランプ大統領の政策の効果が、目に見えてあらわれています。アメリカが変わりつつあります。

 
 [March 13, 2017]  No 031843610

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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