2分でわかるアメリカ

2017/03/11欧米が注目する「汚染イノシシ」

日本政府が、東日本大震災の翌年の2012年から3月11日の節目に合わせて開いてきた首相の記者会見を打ち切ることを決めました。「一定の節目を超えた」と判断したからだと伝えられました。

NHKのまとめでは、2月末時点で岩手、宮城、福島の3県でまだ3万3854人が仮設住宅で暮らしています。福島第一原発と放射能の問題についても、節目を迎えたとは言えない状況だと言えます。

震災から6年を迎えるにあたり、欧米の主要メディアも被災地の復興の現状を伝えました。特に目立ったのは、放射能に汚染されたイノシシに関する報道です。

ニューヨークタイムズは、放射能に汚染された野生のイノシシが、日本の北部を動き回っていると大きな紙面を割いて報じました。日本政府による検査で、安全基準の300倍を超えるセシウムが検出されたとしています。ボストングローブなどアメリカの地方紙やNBCをはじめとする主要テレビネットワークも同様の報道をしています。

「汚染イノシシ」の報道が目立って多いのは、通信社ロイターの9日付けの記事が影響している可能性があります。本国以外の報道については、契約している通信社の記事を引用することが多いからです。ニューヨークタイムズは、ロイターが福島の避難区域内で撮影した「イノシシの写真」を掲載しました。

筆者自身も「東京の放射能は大丈夫か」といまだにアメリカの知人から聞かれます。いずれにせよ、東日本大震災、福島原発の事故から6年たったいまも、海外では依然として放射能汚染を気にしています。

被災者が安心して暮らせる。日本が安全な国だと思える。そんな日が早く来ることを祈るばかりです。



[March 10, 2017]  No 031843609

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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