2分でわかるアメリカ

2017/03/01アルゴリズムが変えた生活

クルマ社会のロサンゼルスではウーバーが便利。アプリを使った配車サービスですが、会食などでお酒のお付き合いができるし、クルマの中で仕事ができるので、ときどき使っています。格安のシェア(乗り合い)や指定時間にピックアップするサービスなどが加わり、ウーバーが日々進化しているのを感じます。空港の往復でもタクシーを使うことがなくなりました。

「白タクだろう」と日本から来た人からよく言われます。個人的にはかなり違うものだと思います。合法のサービスであり、配車やルートにアルゴリズムを駆使していて、最短の時間で正確に安く移動できます。アメリカではデファクト・スタンダード。ウーバーを支えるアルゴリズムが生活を変えたと言えます。タクシー業界の反発や規制に縛られた日本とは別の世界になっています。

アルゴリズムはテレビの視聴習慣も変えました。筆者は子供の頃からテレビ好きで、最初に就職したのはテレビ局でした。しかし、最近、テレビをほとんど観なくなりました。映画やドラマはiPadでみています。妻も同様。

高校生の娘はiPhoneの月間データ使用量が20ギガを超えています。Wi-Fi分を含めると、どれだけストリーミングしているのだろうと思います。よく観察してみると、ソーシャルメディアのやり取りのほとんどが動画。それらの動画が、別の好みの動画を導きます。受動型のテレビを観ることはありません。若い世代は今後もテレビをみないし、買わないと思います。

ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、動画サービス最大手のYouTubeの視聴時間数が1日あたり10億時間を超えました。5年で10倍に増えた計算。親会社のグーグルの予想を大幅に超えました。アルゴリズムが視聴時間を大幅に増やしたと分析されています。ユーチューブには、1分あたり400時間分の動画がアップロードされているそうです。グーグルは検索で圧倒的なシェアを持っていて、必然的にYouTubeへ誘導することも影響していると思います。

メリル・シャーマンの試算では、世界のテレビの視聴時間とインターネットを経由した動画視聴時間が2018年にほぼきっ抗します。アメリカではすでに逆転したのではないかと個人的に思います。

先週末のアカデミー賞授賞式で、アマゾン・スタジオとNetflixが製作した作品が、それぞれ受賞しました。テレビだけではなく、映画の世界も大きく変わりつつあります。娘が大学を卒業する頃、幅広いモノやサービスが別世界になっていると感じます。


 [February 28, 2017]  No 031843601

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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