2分でわかるアメリカ

2017/02/22納税者に高くつく「トランプ維持費」

トランプ大統領は去年の選挙キャンペーン中にオバマ前大統領を徹底的に批判しました。オバマケア(医療保険改革法)から外交まで。マサチューセッツのマーサズ・ヴィニヤードやハワイでのプライベートのゴルフについては「PGAのプロよりゴルフをしている」としたうえで、大統領専用機「エアフォースワン」や警護の費用が膨大で税金の無駄遣いだと厳しく批判しました。

しかし、実際にはトランプ大統領の方が、納税者に高くつきそうだとワシントン・ポストやポリティコが伝えました。

トランプ大統領は就任後、4週連続でフロリダの別荘「マール・ア・ラーゴ(Mar-a-Lago)」で週末を過ごしました。ゴルフ場を兼ね備えたプライベートの施設。メリーランド州にあるキャンプ・デービッドと異なり警備が難しいことも影響して、一回の訪問にかかる費用が300万米ドル(約3億3900万円)かかると推定されています。安倍首相を招いた週末は、さらに費用がかかったと想像します。

トランプ氏は3回結婚していて、子供が多いこともコストを引き上げています。メラニア夫人との間にできた息子のバロン君の教育のため家族はニューヨークのトランプ・タワーに別居していますが、警備にかかる費用は1日あたり50万米ドル(約5650万円)かかります。

前妻、そして前の前の奥さんとの子供の警護費用も膨大です。トランプ大統領の息子のエリックさんとドナルド・ジュニアさんが今月、ドバイに完成したトランプ・ブランドのゴルフ・リゾートのオープニング式に参加しました。多くの警護官が同行、渡航費や宿泊費などの出張費が桁違いだったことは明らかです。

キャンプ・デービッドは無駄になっています。イギリスのチャーチル首相や旧ソビエトのフルシチョフ書記長らとの会談でも使われた公設の大統領専用の山荘で、自然の中のシンプルさが売りです。トランプ大統領はまだ一度も使っていません。アーバンライフを好むオバマ前大統領もそうでしたが、トランプ大統領のライフスタイルに合わないのだと思います。

アメリカは確定申告の時期を迎えています。誰もが税金に敏感になります。トランプ大統領が公約した減税だけではなく、「税の無駄遣い」にも注目が集まるかもしれません。


[February 21, 2017]  No 031843596

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.02.16 更新トランプ非常事態宣言、次に起こることアメリカのトランプ大統領が15日、ホワイトハウスで記者会見し、メキシコとの国境に壁を建設するため、非常事態を宣言しました。壁があれば、麻薬ディーラーやギャングの…
  • 2019.02.15 更新アメリカが買わないA380ANAがエアバスA380の就航に合わせてハワイ便を刷新する計画です。ハワイ路線で初めてファーストクラスを導入、5月24日に成田ホノルル便が就航します。8席しかな…
  • 2019.02.14 更新トランプ大統領、アカデミー賞みる?メキシコとの国境の警備を強化するための予算案で、与野党が11日までに原則合意しました。14日に上下両院が採決し、可決する方向。法案がホワイトハウスに送られること…
  • 2019.02.13 更新現金ポジション膨らむ、両極端な見方ファンドマネジャーを対象にしたバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの最新の調査で、キャッシュ・ポジションが、2009年1月以降、つまり過去10年で最大規模になっ…
  • 2019.02.12 更新エルパソ対決、物理的壁とバーチャル壁連邦議会の超党派17人で構成される特別委員会が週末、政府機関が再び一部閉鎖することを回避するため、メキシコ国境の警備強化と不法移民問題について協議しました。妥協…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ