2分でわかるアメリカ

2017/02/10「大統領が精神的に健全とは思えない」

ハフィントンポストのホワイトハウス担当記者が7日付けで興味深い記事を掲載しました。「アメリカ経済にとって米ドル高と米ドル安のどちらが良いのか」で悩んだトランプ大統領が、午前3時に大統領補佐官のフリン氏に電話したとしています。フリン氏は元国防情報局長官で、マクロ経済の専門家でも、不動産業界の友人でもありません。フリン氏は「エコノミストに聞くべきだ」と答えたそうです。トランプ大統領は不満そうだったと報じました。

「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ大統領は、中国、日本、ドイツに対し「通貨安を誘導している」として批判しています。ハフィントンポストの報道を受け、タフト大学の教授が「米ドル政策」に関して8日付けで寄稿しました。トランプ大統領が公約する大幅な減税やインフラ投資は米ドル高を招くとした上で、資本流入を規制することが米ドル安を招く手段の一つだが、相当程度の金融パニックを招くだろうと警告しました。

未明の電話の記事と寄稿文は、日米首脳会談を直前に控え、注目に値するものだと思います。ただ、前者のハフィントンポストの記事は、米ドル政策に焦点を当てたものではありません。ホワイトハウスからの情報漏洩の問題点を指摘したものです。

記事は関係者2人の話が情報源です。いわゆる「リーク」されたもの。記者は、就任2週間で情報漏洩が相次いでいることは、政府関係者とホワイトハスのスタッフが大統領の行動に不安を抱いていることを意味していると伝えています。

ジョージ・W・ブッシュ政権で国務省の幹部を務めたエリオット・コーエン氏は、「ワシントンに26年いるが、いまのような状況は聞いたことがない。大統領が精神的に健全だとは到底思えない」とハフィントンポストにコメントしました。


 [February 09, 2017]  No 031843589

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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