2分でわかるアメリカ

2017/01/28「お金持ちの掟137」ヘッジファンド幹部の年収

ヘッジファンドで働く幹部はいくらもらっているか。「非常に高いのではないか」と考える人が多いと思います。ただ、それほどでもないことがわかりました。

富裕層を対象にした情報誌ペンタによりますと、ヘッジファンド業界関係者がネット上で情報交換するサイトSumZero(サムゼロ)がまとめた役職者の年収中間値は32万2500米ドル(約3708万円)でした。

平均26億米ドル(約2990億円)の資金を運用するヘッジファンド会社のCEO、そしてCIO(投資担当執行役)やポートフォリオ・マネジャーなどの役職者3250人の基本給とボーナスなどの合計額を計算したものです。「100万米ドル(約1億1500万円)を軽く超えるのではないか」と個人的に考えていたので、少し驚きました。

興味深いのは、CEOやプレジデントなどトップの報酬が意外に低いことです。ヘッジファンドは、投資家から資金を集める際に経営者の報酬をゼロにすることが少なくありません。 役職者全体では高いのですが、トップの報酬が中間値を下げています。

ヘッジファンドの収入は、投資家から集めた資金の2%を年間管理料として請求、さらに上昇分の20%を成功報酬とする「2/20手数料」が一般的でした。しかし、運用成績がふるわない年が続き、高い手数料が批判されていました。投資家の一部も離れました。最近では、手数料を大幅に下げたヘッジファンドが増え、それに連動して幹部や社員の報酬の割り当てが減った可能性があります。トップはすでに資産家なので、報酬を抑えているのかもしれません。

ペンタはまた、運用成績の良し悪しと報酬の関連性が低いことがわかったとも伝えています。運用成績が悪くても報酬が下がらない。これでは、投資家は戻らないような気がするのですが。

 
[January 27, 2017]  No 031843581

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.14 更新アメリカのガラパゴス日本に帰国する際は非接触型ICカードを使っています。JR東日本のSuicaや首都圏の地下鉄やバスで利用できるPASMO。コンビニや自販機でも使えて便利だと思いま…
  • 2018.12.13 更新FRBの利上げけん制、最後のプッシュアメリカのトランプ大統領が11日、ロイターのインタビューを受けました。ウォール街で話題に。金融情報に強い通信社による単独インタビューのため、慎重に準備したことが…
  • 2018.12.12 更新ホワイトハウスの重要ポスト先週末まで、「ホームランド」をアマゾンプライム・ビデオで毎日観ました。2011年から放送されているCIAエージェントのテロリストとの戦いを描いたテレビドラマで8…
  • 2018.12.11 更新中国がiPhone差し止め、微妙なタイミング中国の福建省福州の裁判所が、特許侵害をめぐるクアルコムとの訴訟に関し、アップルのiPhoneの輸入と販売を差し止める仮処分を下したことが明らかになりました。クア…
  • 2018.12.08 更新2019年のFRB、世界経済、投資マーケットの2018年のテーマは、堅調なアメリカ経済、利上げを継続するFRB、トランプ政権の保護主義的な政策でした。トランプ大統領やFRBのパウエル議長の発言で…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ