2分でわかるアメリカ

2017/01/14「お金持ちの掟136」富裕層がお金をつかいはじめた

2007-8年の世界的な金融危機以降、アメリカを中心に景気が回復しました。雇用が堅調、個人消費もまずまず。ただ、贅沢品である欧米の高級ブランドは苦戦していました。しかし、ようやく明るい兆しがみえてきました。

カルティエを傘下に持つスイスのリシュモンが12日に発表した去年10-12月期の決算は、売上高が約3年ぶりとなる大幅増でした。ルイヴィトンなどの親会社であるフランスのLVMHも強い決算を発表、13日のパリ市場で株価が大幅に上昇しました。

CNBCによりますと、ウェルスファーゴのアナリストは、「2015年の第2四半期以降に世界の高級品市場が急減速したが、需要が安定してきたようだ」と投資家にコメントしました。その上で、高級宝飾品で知られるアメリカのティファニーの投資判断を引き上げました。

ティファニーといえばブルーのボックス、もしくは映画「ティファニーで朝食を」を思い浮かべる人が多いと思います。個人的にもそうです。ただ、ニューヨーカーは今、「入りにくい宝石店」を思い浮かべるかもしれません。

ニューヨーク5番街にあるティファニー本店は、トランプタワーの北側に隣接しています。トランプタワーにはドナルド・トランプ次期大統領の住居があり、トランプ氏の会社の本社もあります。大統領選でトランプ氏が勝利して以降、当然ですが、ニューヨーク市の警官やFBI、シークレット・サービスが厳重な警備をしています。家族がホワイトハウスに引っ越さずトランプタワーに残るため、厳重な警備は少なくとも今後4年続くと予想されます。

ニューヨーク5番街の本店は、ティファニーの旗艦店であり、世界全体の売り上げの約1割を占める重要店舗です。ティファニーは、客足に影響が出ていることを認めていますが、それでも強気の年間見通しを維持しています。それほど、売れているということでしょうか。株価が上昇、景気が上向く中で、富裕層がお金をつかいはじめたようです。

ところで、トランプタワーの1階にはグッチの旗艦店があります。ティファニー以上に影響を受けているかもしれません。
 

米東部時間の週明け1月16日はマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デーで連邦祝日です。お休みとし、17日に再開します。
 [January 13, 2017]  No 031843574

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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