2分でわかるアメリカ

2016/12/29中国の「トランプ」商標

ロサンゼルスのスタジオ・ミュージシャンが集まって結成されたアメリカのロックバンド「TOTO」。1980年代に一世風靡した大物バンドで、昔よく聞きました。覚えやすいバンド名は、「オズの魔法使い」に登場する犬の名前が由来だとか、元メンバーのラテン語名を英語表記したものなど諸説があります。日本の水回り商品企業という説もありますが間違いらしく、バンド自身がジョークとして使っているとのこと。

同じ商標が使われ、ジョークの範囲を超えた例もあります。中国メーカーの商品です。アメリカの次期大統領の名前が付けられています。人気があるそうです。

ワシントンポストによりますと、中国で「Trump(トランプ)」という商標が過去10年で126件登録されました。水回り用品の他、ペット用品、コンピュータ・ソフトウェア、衣類、ゴルフのクラブまで。トランプ氏が主役のテレビ番組を見て思いついたもの、ゲームのカードからとったものなど様々。今年だけで34の新たな登録申請がありましたが、これは明らかにアメリカの大統領を意識したものだとみられます。

「商業不動産やレジデンシャル・ホテル」の分野での商標申請もありました。さすがにこれはトランプ氏が異議を唱えましたが、却下されました。中国当局が申請を認め、来年2月から正式に中国国内で使用できるとのことです。

なぜこれほど中国で「トランプ」の名前に人気があるのか。人気があるのは、思ったことを率直に口にする勇敢な男のイメージがあるからだとあるメーカーの創業者がワシントンポストにコメントしました。

投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏は先日、CNBCのインタビューで「トランプ氏はライセンシングに優れている」と述べました。世界で展開する「トランプ・タワー」や「トランプ・ホテル」のほとんどは名前貸し。ライセンシングしたものです。ただ、そのビジネスモデルは中国では通用しないようです。トランプ氏が中国と貿易戦争をする勢いですが、商標の問題も影響しているのかもしれません。
 
 [December 28, 2016]  No 031843564

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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