2分でわかるアメリカ

2016/11/17「ホワイトハウスに引っ越したくない」

アメリカのオバマ大統領が2008年の大統領選で勝利した後、ミシェル夫人がシカゴから引っ越したくないと言ったそうです。学年度の途中に2人の娘を転校させるのはかわいそうすぎる。熟慮の結果、2009年1月の就任式までに家族全員が首都ワシントンDCのホワイトハウスに引っ越しました。オバマ大統領は「単身赴任」を免れました。

今月8日の大統領選で勝利したドナルド・トランプ氏も同じ悩みを抱えています。メラニア夫人との間にできた息子のバロン君は10歳。ニューヨークの学校から転校させるのは避けたい。

The New York Timesによりますと、トランプ氏は選挙の後、直面した現実に衝撃を受けました。「週に何回かホワイトハウスで過ごす必要があるのか」と側近に詰め寄ったそうです。議員のような生活はしたくない。住み慣れたニューヨークを離れるのは嫌だ。バロンの学校はどうする、と。BBCも「トランプ氏がホワイトハスに住むかわからない」と伝えました。

トランプ氏は現在、ニューヨーク・マンハッタンの5番街とイースト57番ストリートにあるトランプ・タワーのペントハウスで暮らしています。最上階の58階にある3フロア突き抜けの大邸宅で、内装は24金と大理石で装飾されたルイ14世のスタイル。

毎朝5時に起床した後、The New York TimesやThe New York Postを含めた数紙を読み、朝のニュースを確認するのが習慣。午前10時近くまでゴロゴロした後、26階にある事務所へ出勤するそうです。1983年にトランプ・タワーが完成してから33年間続く日課です。

選挙キャンペーン中、トランプ氏は無理をしてでも遊説先からニューヨークに戻ることが何度もありました。自分のベッドで、住み慣れた部屋で寝たいからです。

The New York Timesは、トランプ氏はホワイトハウスで過ごす時間が長くなるだろうとする側近の話を伝えています。執務上、ホワイトハウスを利用しないのは非現実的です。ただ、トランプ氏は異端児で常識破り。来年1月20日の就任式まで引っ越し問題が尾を引く可能性があります。
 
 [November 16, 2016]  No 031843535

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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