2分でわかるアメリカ

2016/11/11大物投資家、選挙後に相場観を大転換

娘が通うサンタモニカの高校できのう、授業の一部がボイコットされました。大統領選でヒラリー・クリントン氏が敗北したことに失望した先生が、悲しみのどん底にあるためだそうです。ロサンゼルスをはじめアメリカの7都市で、反トランプ・デモが拡大しました。

ただ、クリントン氏は敗北を潔く認めました。また、選挙前に反トランプを掲げていた主要メディアは、「ルールはルール」として、ボイコットの報道より、次の展開に光を当て始めました。「アメリカ国民が分断した」との論調もありますが、4年ごとの大統領選の後はいつもこの手の主張があるので驚きはありません。

不動産王のドナルド・トランプ氏が次の大統領に選ばれたことを受け、アメリカ経済に対する見方を大きく転換した人がいます。ビリオネアの大物投資家、スタンレー・ドラッケンミラー氏。ヘッジファンドのデュケンス・キャピタルの会長です。CNBCのインタビューで、アメリカ経済について「非常に、非常に楽観視している」と述べました。

ドラッケンミラー氏は、今年5月のイベントで、アメリカ経済を悲観的に見ていて、保有する株式をすべて売って、金を大量に購入したことを明らかにしていました。悲観論から超楽観論に転換したことになります。

ドラッケンミラー氏は、大統領選でトランプ氏を支持せず、クリントン氏も支持しませんでした。共和党の候補者選びに出馬したオハイオ州知事のジョン・ケーシック氏を応援していました。トランプ氏の主張に賛同しているわけではありませんが、選挙で、大統領と上下両院がいずれも共和党になったことを、楽観論の理由にあげています。規制緩和と税改正が大きく進む可能性が高い最高の組み合わせだとしています。

明るい見通しのもとでドラッケンミラー氏は、債券をショート(売り)、経済成長の恩恵を受ける株式を買うと語りました。選挙直後に金を売却したとしています。通貨はドル高を予想、特に対ユーロで大幅に上昇すると予想しました。

 
 [November 10, 2016]  No 031843531

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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