2分でわかるアメリカ

2016/11/05米大統領選、予想不能のまま投票へ

きのう、近所のクリニックで健康診断を受けました。白人の医師と大統領選の話になり、彼はリバタリアン党のジョンソン候補に1票を投じると話していました。共和党候補のドナルド・トランプ氏は政治経験がなく不安、民主党のヒラリー・クリントン氏は信用できないと。

医師の思いは、多くのアメリカ人の有権者の気持ちを代弁しているように聞こえました。過去に例がないほど「醜い争い」となった今年のアメリカの大統領選について、有権者は「選択肢がない」と考えています。

ワシントン・ポストとABCがまとめた最新の世論調査のトラッキング・データでは、民主党のクリントン氏の支持率が47%、共和党のトランプ氏の44%をリードしました。ワシントン・ポストは、3ポイントの差は統計学的には誤差の範囲だとしながらも、クリントン氏への不信感がやや和らいでいることを示していると解説しました。ただ、有権者の心理が揺れていて、選挙結果は予断を許さない状況です。

2人の有力候補は今週末、重要州での「最後の訴え」に大忙しです。

トランプ氏は、2人の息子をはじめファミリーを動員して最重要州のフロリダ、2番目に重要とされるオハイオ州、3つ目の接戦州であるノースカロライナなどで遊説します。「クリントン氏が権力とお金にしか興味がない」と批判したテレビやソーシャル・メディアでの広告も目立って増えました。

一方のクリントン氏は、スティービー・ワンダーら大物歌手、オバマ大統領、そして夫のビル・クリントン元大統領ら有力者を総動員して接戦州を移動します。遊説では、トランプ氏の女性蔑視を徹底的に批判するものとみられます。

11月8日の大統領選を直前に控え、アメリカの諜報当局は、選挙結果を集計するコンピュータへのサイバー攻撃を警戒しています。特に、ロシアのハッカーが、選挙当日と選挙後に攻撃する可能性があるとして万全の体制をとっています。

世界が注目するアメリカの大統領選の結果は、日本時間の9日午後に判明する見通しです。今年の大統領選は、サイバー攻撃やFBI捜査など問題が多く、選挙後も波乱がある可能性を排除できません。


 
 [November 04, 2016]  No 031843527

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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