2分でわかるアメリカ

2016/11/03大統領選にダークホース出現

大統領選まで1週間を切りました。近所の民主党クリントン事務所では、大勢のボランティアが電話をかけまくっていました。先週までは数人しかいなかったのですが、状況が大きく変わり、焦っているのでしょうか。

ワシントンポストとABCが2日に公表した「投票に行く」と答えた有権者を対象にした最新の世論調査では、民主党候補のヒラリー・クリントン氏と共和党候補のドナルド・トランプ氏の支持率がそれぞれ46%で並びました。「クリントン氏は不誠実」と答えた人は59%と、9月の調査時とほぼ同じ。依然として人気がありません。

一方、NBCの世論調査では、クリントン氏が勝利に必要な270の選挙人をわずかに超える274人を獲得することを示唆しました。ただ、先月の調査の287と比べ、トランプ氏との差が縮小しました。

ここにきてダークホースが出現しました。元CIA職員の大統領候補、エバン・マクマリン氏がユタ州の選挙人を獲得する可能性が出てきました。州別の世論調査でリードしています。今年の大統領選には、2人の有力候補のほか、リバタリアン党と緑の党も候補者を出していますが、マクマリン氏は独立系の「第5の候補者」です。ユタ州はモルモン教徒が人口の60%を占める保守州で、共和党支持が強い赤い州、トランプ氏に打撃になる可能性があります。

クリントン氏にとっても悪いニュースが飛び出しました。メール問題に関するFBIの再捜査が大打撃となりました。FBIは1日、今度は夫のビル・クリントン氏が大統領を退任する日に、脱税で起訴された富豪投資家を恩赦したことに関する捜査資料を公開しました。法律に基づいた情報公開としていますが、クリントン陣営にとってタイミングが最悪。FBIにダブルパンチを見舞われた格好です。

いずれにせよ、アメリカの大統領選は予断を許さない状況です。クリントン氏は遊説で「メール問題」を避け、トランプ氏の女性蔑視問題に焦点を当てています。一方のトランプ氏は高騰する「オバマケア」への批判を強めました。失言しないよう、プロンプターを使った演説に切り替えました。
 
 [November 02, 2016]  No 031843525

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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