2分でわかるアメリカ

2016/11/02トランプ勝利でどうなる。クリントンではどうか

ウォール街の最大の関心は1週間後に迫ったアメリカの大統領選。民主党候補のヒラリー・クリントン氏が大方の予想通り勝利すれば、「安心感」から株価が上昇するとの見方が優勢です。しかし、異なる予想をするエコノミストがいます。

CNBCに出演したJPモルガン・チェースのチーフ・エコノミストは、クリントン氏が勝利した場合の方が、11月と12月の株式相場が弱いとの見方を示しました。

1932年以降のニューヨーク株式相場を分析したところ、民主党の大統領候補が勝利した場合、11月の株式相場は平均で0.9%下落しているとしています。12月には2%反発。一方、共和党の大統領の場合、11月は平均で1.7%上昇、12月は0.9%上昇しました。エコノミストは、共和党の大統領の方が、選挙後の相場は強いと分析しました。

ただ、今年の共和党候補のドナルド・トランプ氏は、過去のどの候補とも違う異色。過激な発言、極端な言動を繰り返しています。

MIT(マサチューセッツ工科大学)のジョンソン教授は、ニューヨーク・タイムズに対し、「トランプ大統領」になれば、株式相場は暴落し、世界が景気後退に陥ると予想しました。特に、トランプ氏の保護主的な貿易政策が打撃となり、脆弱なヨーロッパの金融システムが深刻化、新興国や貧困国は負のスパイラルになると警告しています。

強弱感はありますが、シティ・グループとゴールドマン・サックスのアナリストも、トランプ勝利の場合、株が下がると見ています。

大統領選を無視すると11月は株高の月です。歴史的にみると、11月から翌年4月までの6カ月間は株高になる傾向があります。ただ、今年の大統領戦はサプライズ続きで、「メール問題」などが残ることから、選挙後も不透明要因が山積みです。選挙がどう転んでも相場が不安定になるかもしれません。ドル相場にも大きく影響しそうです。
 
[November 01, 2016]  No 031843524

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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