2分でわかるアメリカ

2016/09/29トランプ勝利のシナリオ、イエレン即辞任?

11月8日のアメリカ大統領選の2人の有力候補によるテレビ討論会は、「クリントン優勢、トランプ劣勢」と評価されました。「1回目のテレビ討論会の勝者の勢いが増し、選挙戦を有利に進める」と歴史が示唆していますが、想像以上にトランプ氏がしぶとい。

討論会直後から「トランプ節」が復活、トランプ氏をめぐる主要メディアの報道はクリントン報道より目立ちます。ロサンゼルスやサンディエゴの知人に質問すると、「トランプに投票する」という答えが予想以上に多く返ってきます。いずれも「クリントンは信用できない」というのが理由です。シティグループのアナリストが「トランプ勝利の確率が誰もが考えるより高い」と分析していますが、個人的にもそう感じます。

ところで、8400万人と過去の最高の視聴率を記録した26日のテレビ討論会で、トランプ氏がFRBをあらためて攻撃したことにマーケットが注目しました。「FRBがオバマ大統領を助けるために低金利政策を続けている。イエレン議長は政治的だ」と主張しました。

キャピタル・エコノミクスのアメリカ担当のエコノミストは、トランプ氏が11月の本選で勝利した場合、FRBのイエレン議長が辞任する可能性が高いと見ています。12月半ばに予定されているFOMC前にも辞任すると予想しています。

28日の下院の金融サービス委員会で証言したイエレン議長は、金融政策の決定に政治が影響しない、と述べました。トランプ氏の発言を受けた議員の質問に答えたものですが、「いずれかの政党から今後の処遇に関し接触されたらどうするか」との質問には「弁護士に相談する」と答えを詰まらせました。

アメリカの大統領選をめぐる不透明感は、11月の選挙まで晴れそうにありません。
 
[September 28, 2016]  No 031843501

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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