2分でわかるアメリカ

2010/10/08色で判断すると米国は不況?


心理学の大学教授から聞いたことがあるのですが、色と人間の心理は密接に関係しています。例えば、赤など原色に近い色のクルマが売れると景気回復のサイン。その一方、景気が悪い時は白など保守的な色のクルマが良く売れます。

クルマの塗装を請け負うPPGインダストリーズの調査によりますと、アメリカで最も人気があるクルマの色はシルバー。今年の新車販売全体の31%にあたります。つまり、3人に1人がシルバーのクルマに乗っていることになります。シルバーは10年連続トップですが、そのシェアは金融危機が起きた2008年が20%、2009年が25%でしたので、急増していることがわかります。

 シルバーに続いて黒と白がそれぞれ18%。コンサバなシルバー白の三色が全体の67%を占めていることになります。知り合いのディーラーは「保守的な色にすると売りやすいから選ぶ人が多い」と言っています。景気の先行きが不透明なため、将来クルマを買い替える際に高く引き取ってくれる可能性が高い保守的な色が好まれるのです。 

PPGの発表によりますと、1994年のトップは緑だったそうです。ちょっと意外だったのですが、当時のシェアは21%もありました。この年は1991年からはじまったアメリカの景気拡大サイクルのど真ん中の年です。ちなみに今年、緑の新車を買った人はわずか4%しかいません。また、景気改善のサインとされる攻撃的な色または情熱の色である赤は11%でした。

保守的な色が好まれる傾向はヨーロッパでもアジアでも同様のようです。景気の悪さは世界的だからでしょうか。個人的には、成長が著しい中国とインドで、どの色が売れているか知りたいのですが、データがありませんでした。

ちなみに僕は去年、黒のクルマからシルバーに変えました。あなたは、どの色のクルマに乗っていますか。

[October 07, 2010] No 010264

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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