2分でわかるアメリカ

2016/09/15クリントン=ドル高、トランプ=ドル安

外国為替マーケットの目先の関心は、FRBが来週の会合で利上げをするかどうか。今週12日月曜日は、FRBのブレイナード理事が「利上げ先送り」を示唆したことで、米ドルが幅広く売られました。翌13日以降は「ブレイナード効果」が薄れ、米ドルが幅広く買い戻されました。

米ドル相場が影響を受けたのは、FRBの利上げをめぐる観測だけか。もう一つ、影響したとみられるイベントがあります。アメリカの大統領選です。肺炎を患う民主党候補のヒラリー・クリントン氏の健康問題が騒がれた12日は米ドル安、「15日から遊説を再開する」と回復が伝えられた13日には米ドルが買い戻されました。

Financial Timesに興味深い記事が掲載されました。「トランプ勝利が通貨にどう影響するか」を解説したものです。シティグループのアナリストは、「世論調査でトランプ氏の支持率が上昇するごとに相場が不安定になる」とコメントしました。

ソシエテ・ジェネラルによりますと、歴史的に、共和党の大統領の時代には米ドル安になり、民主党の大統領では米ドル高になります。ただ、例外があります。FRBのボルカー議長(当時)が利上げしたレーガン大統領(共和党)1期目はドル高、そして、FRBが金融緩和を続けたオバマ政権(民主党)の初期はドル安が進みました。

アナリストの分析や過去の例は、11月8日の本選で民主党のクリントン氏が勝利すればドル高になり、共和党のトランプ氏が勝利した場合はドル安になる可能性を示唆しています。選挙前は、世論調査や思惑に左右されるとみられます。

スタンダード・バンクのストラテジストはFinancial Timesに対し、「クリントン氏の勝利が疑わしくなるとボラティリティが高まる、EU離脱の是非を問うイギリスの国民投票の前の状況と似ている」とコメントしました。


[September 14, 2016]  No 031843491

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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