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2016/09/14「ゴールドマンへの天下り」、ルール違反?

ベルギー・ブリュッセルに本部があるEUの執行機関、欧州委員会のバローゾ前委員長が、アメリカの投資銀行ゴールドマン・サックスの幹部に採用されたことをめぐる騒ぎが大きくなっています。

バローゾ氏はポルトガルの首相を経て、2004年から10年間に渡り委員長を務めました。ロンドンを拠点にするゴールドマン・サックス・インターナショナルの非執行役会長に採用されました。国際問題について助言するのが主な役割です。いわゆる「天下り」。イギリスがEU離脱を決めた国民投票直後に発表されましたが、2カ月以上経った今も騒ぎが収まる気配はありません。

バローゾ氏の後任であるユンケル委員長が懸念を表明。フランス政界では、利益相反規定に反する「恥ずべき行為」だとする批判が広がりました。EUオンブズマンは、「前職の重要性と権力、そしてゴールドマン・サックスの影響力」に照らし懸念があるとして調査を開始、欧州委員会に説明を求めました。バローゾ氏にゴールドマン・サックス入りを断念することを求める署名は14万を超えました。

これに対しバローゾ氏が反論しました。Financial Timesによりますと、バローゾ氏は「ルールに違反してない」とした上で、「私とゴールドマン・サックスを差別するものだ」とユンケル委員長に宛てた手紙で主張しました。

バローゾ氏が自ら新しい職を断念することはなさそうです。EU内の批判は高まるばかりで、最悪の場合は月1万5000ユーロ(約172万5000円)の年給の受給資格を剥奪されるかもしれません。

Financial Timesによりますと、1980年代に欧州委員会で競争戦略の委員だったピーター・サザーランド氏は、長期に渡りゴールドマン・サックス・インターナショナルの会長を務めました。つまり、EU幹部の起用は初めてではないということです。やはり、タイミングが悪かったのでしょうか。
 
 [September 13, 2016]  No 031843490

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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