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2016/09/10バフェット投資の優良行、勝手に口座つくる

時価総額が2500億ドル(約25兆7500億円)とアメリカ最大のWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)は、地域に密着した銀行として知られています。

個人的に、ニューヨークから引っ越した際、アメリカ人の友人から「優良」だと聞き、口座を開きました。他行と比べ丁寧な対応、作り込まれたウェブサイトが確かに素晴らしい。筆頭株主はウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイです。

そんな優良銀行の行員が、顧客に無断で預金口座を開設、クレジットカードを大量に発行していたことが発覚しました。正直、驚きました。2011年以降の4年間で、顧客の承認を得ないで開かれた預金口座数は150万を超えました。無断発行のクレジットカードは56万枚を超え、このうち1万4000枚については合わせて40万ドル(約4120万円)の年会費を徴収していました。もちろん違法です。

不正の背景には、営業ノルマの達成や実績に応じて報酬を支給するウェルズ・ファーゴの報酬体系があります。ボーナス欲しさに勝手に口座を開設しまくったというわけです。ひどすぎる!

違法行為を調査していた政府機関のアメリカ消費者金融保護局(CFPB)は8日、ウェルズ・ファーゴが合計1億8500万ドル(約190億5500万円)を支払うことで合意したと発表しました。内訳は、CFPBの制裁金1億ドル、通貨監督庁に3500万ドル、そしてロサンゼルス市に5000万ドルです。

1億ドル(約103億円)という制裁金の規模は過去最大です。「それでも低すぎる」という意見もありますが、CFPBは高い制裁金を科すことで問題の深刻さを示し、金融業界全体に警告した形です。ウェルズ・ファーゴは、不正販売に絡み5300人の行員を解雇したと伝えられました。

近所のウェルズ・ファーゴの支店を先月訪問した際、いつもの担当者がいませんでした。「退職した」と聞きました。「まさか、あの人も」などと思ってしまいました。

 [September 09, 2016]  No 031843488

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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