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2016/08/17Brexitで復活したボルドー

イギリスが6月23日の国民投票でBrexit(イギリスのEU離脱)を決めたこと、加えてアジアからの需要が増えたことにより、ボルドーワインが復活したとFinancial Timesが伝えました。

どういうことか。歴史をたどる必要があります。1152年、イギリス国王のヘンリ−2世が、フランス王ルイ7世の王妃だった12歳年上のアリエノール・ダキテーヌと結婚します。これにより、ヘンリ−2世は彼女の相続地の共同統治者になります。相続地にはワインで有名なボルドー地区が含まれていました。

イギリスとボルドーの結びつきは864年後の今も続いています。世界のワイン商のほとんどがイギリスのロンドンを拠点にしています。決済はイギリスの通貨ポンド。Brexitにより、ポンド相場が大幅に下落した結果、ボルドーワインが割安になりました。

一方、習近平国家主席が進める汚職を撲滅する政策で、それまで積極的にボルドーワインを買ってきた中国人の買いが5年ほど前から急減しました。しかし、時間の経過で状況が変化。1982年のシャトー・ラフィットに代表されるコレクター向けワインだけではなく、「自分飲み用」の幅広いボルドーワインが中国人の間で人気になりました。

ワイン商大手のBIが算出する約250のボルドーワインの価格指数は年初から15%上昇しました。ロンドン株式市場の主要指数であるFTSE100の年初からの上昇率は6%。ボルドーワインが「アウトパフォーム」しています。ロンドンに複数あるワイン・ファンドも低迷から上昇に転じました。

理由はどうあれ、ボルドーワインは値段が上がりすぎたと思います。1級や2級に格付けされたワインは、数年前の何倍にもなっています。つられる形で、アメリカのナパの「カルト」と呼ばれる高級ワインも異常と言っていいほど高騰しました。個人的には、手頃な価格で買える美味しい無名ワインを探すのが趣味になりました。

[August 16, 2016]  No 031843472

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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