2分でわかるアメリカ

2010/03/02オリンピックの本当の勝者と敗者

[March 1, 2010]

オリンピックの本当の勝者と敗者 カナダのバンクーバーで開かれていた冬のオリンピックが17日間の日程を終えました。

それにしても、海外でオリンピックをテレビ鑑賞することほど、つまらないことはありません。日本の選手が、ほとんど見られないからです。きのうは閉幕式の前に、ハイライトが放送されたのですが、女子フィギアスケートでは、金メダルのキム・ヨナさんの活躍と直前に母を亡くした銅メダルのロセットさんを長く紹介、浅田真央さんが画面に登場することはありませんでした。

アメリカでオリンピックを放送したのはNBCです。NBCの放送には、がっかりでした。バンクーバーとロサンゼルスの時差がないため、閉幕式も開始時間の夕方5時半にライブで放送されると思っていたのですが、なんと3時間遅れの夜8時半から録画中継されたのです。オリンピックなどのメインイベントは、アメリカ東海岸の最も視聴率がとれる時間に設定されます。ニューヨークでは、閉幕式を夜8時半にライブ中継、3時間時差のあるロサンゼルスでも夜8時半に放送するため、録画になるのです。ほとんどの競技の放送も録画なので、しかたなくネットで結果を見ていました。

アメリカは1932年以来の37個のメダルを獲得、NBCは冬のオリンピックとしては、過去2番目の高視聴率を獲得しました。でも、NBCは、今回の放送で200億円近く損したそうです。放送権料が約740億円(8.2億ドル)と高騰したことに加え、GMとバンク・オブ・アメリカの2大スポンサーが落ちたことも大きかったようです。GMは、過去のオリンッピックで100億円以上の広告費を使っていましたから。

その一方で、韓国のキム・ヨナさんは、現代自動車やサムスンなどのスポンサーから今年だけで7億円を稼ぎ出すそうです。金メダルで商品価値がさらに上がったのです。すごいというか、さすがです。

オリンピックの主催国のカナダとカナダドルも勝者といえます。カナダは、14個と過去最高の金メダルを獲得しました。また、あまり注目されていなかったカナダドルも元気でした。2月のパフォーマンスを振り返りますと、円が月間で安くなったのは、主要通貨の中では対カナダドルだけでした。

カナダは、資源が豊富で、カナダドルは原油相場が高くなると買われる傾向があります。経済も健全なことから、オリンピックの後もカナダから目が離せません。

以上

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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