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2016/07/30「お金持ちの掟127」ソロス氏の大統領選

ハンガリー生まれのニューヨーカー。ジョージ・ソロス氏は、1992年にポンド安を見込んだ取引で巨額の利益を出した「伝説のヘッジファンド・マネジャー」です。ソロス氏が最近、投資に本格復帰したことが話題を集めました。EU離脱を決めたイギリスの国民投票に絡む金やドイツ銀行株の取引で、個人資産をさらに増やしました。Forbesのビリオネア・リストでソロス氏は世界23位。個人資産額は249億ドル(約2兆5647億円)に達します。

85歳のソロス氏は、投資の世界だけではなく、政治への関与にも復帰したとアメリカ政治報道で定評があるPoliticoが伝えました。民主党の大統領候補のヒラリー・クリントン氏に2500万ドル(25億7500万円)以上の寄付を約束したとしています。

12年前のアメリカ大統領選では、共和党のジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)と民主党のジョン・ケリー氏(現在の国務長官)が争いました。ソロス氏は当時、ブッシュ氏の再選を阻止することを目的に、民主党に対し合計で2700万ドル(現在のレートで約27億8100万円)を寄付しました。ソロス氏の願いはかなわず、ジョージ・W・ブッシュ大統領が再選を果たしました。

クリントン氏への寄付は2004年に次ぐ規模。ソロスの関係者は、11月の本選に向け、寄付額を増やす可能性があると話しています。ソロス氏はまた、共和党の大統領候補のドナルド・トランプ氏に反対する団体にも寄付をしています。ソロス氏は過去に「トランプ氏はISISのために働いている」と述べていて、トランプ氏が大統領に選ばれると政治リスクが大きくなると考えているようです。

リベラルなヘッジファンド・マネジャーで富豪のトム・ステヤー氏も民主党に3100万ドルを寄付しました。ニューヨーク拠点のドン・サスマン氏は1320万ドルを拠出しました。今年の民主党への寄付額は過去の大統領選と比べて大幅に多く、トランプ氏への危機感を示唆しています。ただ、ソロス氏の多額の寄付は、投資の世界と同様に、象徴的な意味があります。今後、他の富豪、投資家にも影響を与えるとみられます。


 
[July 29, 2016]  No 031843460

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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