2分でわかるアメリカ

2016/07/29ファースト・ドーター

「Hillary’s America」という映画が全米で公開中です。ドキュメンタリーの映画としては今年最大のヒット作。映画を見た友人は、「ヒラリーが大嫌いになった」と話しています。

リビアのアメリカ在外公館で2012年に発生したベンガジ事件、個人メールで機密文書をやり取りしたメール疑惑など。民主党の大統領候補に正式指名されたヒラリー・クリントン前国務長官には、 「ダーティ」なイメージがつきまといます。共和党候補のドナルド・トランプ氏と比べリスクが低いが、「信頼できない」と。

ペンシルバニア州フィラデルフィアで民主党の党大会が開かれています。先週のアメリカの報道は「トランプ一色」でしたが、今週は「クリントン一色」。25日に始まった大会では、オバマ大統領、夫のビル・クリントン元大統領、そしてメリル・ストリープらハリウッドの大物が相次いで演説しました。最終日のきょう28日は、クリントン氏が指名を受諾する演説を予定、クライマックスです。

受諾演説のクリントン氏を紹介する重要な役は、娘のチェルシーさんに託されました。受諾演説するトランプ氏を紹介した娘のイヴァンカさんのスピーチが高く評価されました。トランプ氏のイメージ向上に大きく貢献。今夜のチェルシーさんにも「イメージ向上」の大きな期待がかかっています。

チェルシーさんは名門スタンフォード大学卒。投資銀行を経てコロンビア大学とオックスフォード大学でも学びました。現在は、クリントン財団の副会長をしています。名門ワートン・スクール卒のイヴァンカさんはトランプ・エンタープライズのEVP。エリートコースを歩んだ二人はそれぞれ母親であり、ライバルであり、親友です。

The Washington Postによりますと、ファースト・ドーター(大統領の娘)が重要な役割を担ったことは過去にもありました。フランクリン・ルーズベルトの娘アンさんは、ジャーナリストを経てホワイトハウスに入りました。大統領の父の判断に多大な影響を与えました。イヴァンカさんとチェルシーさんのいずれかがファースト・ドーターになります。新大統領に影響を与えることは間違いないとみられます。そういえば、オバマ大統領の長女マリアさんは名門ハーバード大学への入学が決まったそうです。

 [July 28, 2016]  No 031843459

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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