2分でわかるアメリカ

2016/07/19「アメリカの縮図」とトランプ氏

アメリカ中西部のオハイオ州に2度行ったことがあります。ニューヨークやカリフォルニアとは違う「いなか」でした。白人が圧倒的に多く、黒人が少し。これが「本当のアメリカ」だと思いました。

国勢調査局の統計によりますと、オハイオ州の人口は1161万人。全米7位。人口に占める白人の割合は82.7%で、黒人は12.7%。アジア系は2.1%しかいません。鉄鋼、自動車関連など重工業が産業の中心。インターネット時代に多くの職が失われました。

オハイオ州の人口構成、産業分布は全米平均に近いとされています。伝統的なアメリカ。1964年以降の大統領選では、「アメリカの縮図」であるオハイオ州を制した候補が大統領に選ばれています、例外なく。その注目州の第2の都市クリーブランドで、共和党が党大会を18日から4日間の日程で開きます。

4年に1度の大統領選挙の年に開かれる党大会は、党の政策大綱を決め、大統領候補と副大統領候補を正式に指名します。党の結束を訴える重要な政治イベントですが、今年は、ブッシュ元大統領や前回の大統領選の候補者ロムニー氏ら有力者が欠席します。候補者指名が確実なトランプ氏を「認めない」ことが理由。会場の周辺では、大規模な反対デモがあるとも予想されています。

逆風が収まらない中、最終日の21日に予定されているトランプ氏の受諾演説が大会の最大の目玉です。これに先立ち、週末に放送されたCBSの報道番組「60ミニッツ」に、トランプ氏が、副大統領候補でインディアナ州知事のマイク・ペンス氏とともに出演しました。「イスラム教徒の入国禁止」という去年12月の過激発言は「極めて厳しく入国を審査する」に修正されました が、民主党のクリントン候補に対する批判は鋭さを増しました。

アウトサイダーのトランプ氏の弱みは政治経験の無さと党内支持の欠如。前者は、議員と公務経験が長いペンス氏を選択した理由とみられます。後者は党大会次第。「アメリカの縮図」で結束をアピールできるかが、大統領選の行方に大きく影響することになります。

 [July 18, 2016]  No 031843452

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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