2分でわかるアメリカ

2016/07/07日本の銀行、ゴールドマンをよく見ろ

イギリスが先月23日の国民投票でEU離脱を決めた影響が広がっています。今週は、イギリスの不動産を対象にしたファンドからの資金流出が相次ぎ、ポンド相場の急落につながりました。いずれ、世界的な金融街であるロンドンのシティ全体に影響が及ぶとみられています。「不動産ファンドの問題ははじまりにすぎない」と。

大手金融機関の一部は、ヨーロッパ市場の拠点にしていたロンドンからフランクフルト、パリ、アムステルダム、ダブリンなどEU加盟国の都市への移転を検討しています。欧米の金融機関と比べ規模が大幅に小さい日本の金融機関はどうするのか。

Financial Timesは、日本の銀行が、イギリスの国民投票後のロンドンの事業を注視していると伝えました。ただし、イギリス政府やEU委員会の動向ではなく、アメリカの銀行の行動を注視していると。

どういうことかと言いますと、日本の銀行は、アメリカの銀行のロンドン拠点の動きに追随する方針だということです。アメリカの銀行がロンドンから移転を決めれば同様に移転。そのままにする場合は、真似た行動をとる。特に、ゴールマン・サックスの動向を注視しているとしています。日本の大手銀行2行の幹部のインタビューをもとにした記事。銀行幹部の一人は「ゴールマンと類似した行動をとれば、間違いがない」と話しています。

別の言い方をしますと、自分では判断できないので、情報分析力が優れたゴールマン・サックスの判断を待つということになります。

Financial Timesは、The Wall Street Journalと並び、欧米の金融関係者が必ず目を通すメディア。ゴールマン・サックスをはじめ欧米の銀行が記事をどう受け取ったのか。想像にお任せします。

 [July 06 30, 2016]  No 031843444

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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