2分でわかるアメリカ

2016/06/23資金格差33倍、批判はイーブン

イギリスの国民投票が目前に迫り、世界の注目を集めています。イギリスが兄弟のような関係にあるアメリカでも、もちろん関心を集めていますが、注目の度合いは自国の大統領選には遠く及びません。当然と言えば当然。党大会での正式承認はまだですが、候補者が事実上2人に絞られ、それぞれの資質、能力に焦点もしくは争点が移っています。

今週はまず、それぞれの資金力が注目されました。アメリカ選挙管理委員会が20日に公表した両陣営の5月末時点の選挙資金残高によりますと、共和党候補のドナルド・トランプ氏の選挙資金は1,289,507ドル(約1億3539万円)。Los Angeles Timesは、「これではサンタモニカの家も買えない」と伝えました。

一方、民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官の選挙資金残高は約4250万ドル(約44億6250万円)。トランプ氏の約33倍でした。過去の大統領選の同じ時期の選挙資金と比較しますと、クリントン氏の選挙資金はやや多め、トランプ氏は極端に少ないことがわかります。

選挙資金の多くは、テレビなどの広告費、スタッフの人件費を含めた事務所の維持費、交通費などに使います。キャンペーンに200人以上のスタッフが動くクリントン氏と比べ、トランプ氏にはボランティアのスタッフを含め20人程度しかスタッフが同行しません。トランプ氏は不動産で富を築いたビリオネアで、「資金は無限にある」と主張していますが、選挙戦における資金や組織力で遅れをとっていることは明らかです。

ただ、批判合戦では、イーブン(互角)。クリントン氏は、トランプ氏が大統領になればアメリカ経済は破滅すると警告。これに対し、「クリントン氏は世界最高級の嘘つきだ。雇用を創造できるのは私しかいない」とトランプ氏が22日に記者会見で反撃しました。メディアの注目度が高い分、トランプ氏の方がやや優勢と言えるかもしれません。

クリントン氏が国務長官時代に個人メールを公用に使ったこと、一方のトランプ氏は所得申告の公表を避けていること、トランプ大学の怪しい経営など、それぞれ大きな弱みがあります。本選まで4カ月半。醜い争いがまだまだ続きます。

[June 22, 2016]  No 031843435


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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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