2分でわかるアメリカ

2016/05/26「ヒラリーが嫌われるのはなぜ」

今週の月曜日夕方、娘が通うサンタモニカ高校にバーニー・サンダース上院議員が訪れました。アメリカの大統領選を11月に控え、ヒラリー・クリントン前国務長官と民主党の候補者指名争いを繰り広げるサンダース氏は、屋外グラウンドで70分に渡り熱弁をふるいました。

サンタモニカを含むロサンゼルスには、去年末からクリントン氏が何度も足を運んでいます。夫のビル・クリントン元大統領も最近、アジア系アメリカ人が多く住むコリアンタウンを訪れました。アメリカ第2の都市の有権者の多くが「クリントン支持」とされる中、あえてサンダース氏が乗り込んだのは、「チャンスがまだある」と考えているからなのかもしれません。

大統領選の民主党の指名争いでリードするクリントン氏。そして、共和党の指名獲得を確実にしたドナルド・トランプ氏。共通しているのは「嫌われている」ことです。

The Washington PostとABCニュースが共同で実施した世論調査では、クリントン氏とトランプ氏の不支持率はいずれも57%でした。The New York TimesとCBCの調査でも、2人の人気のなさが浮き彫りになりました。

トランプ氏が嫌われる理由は非常にわかりやすい。危険ともいえる過激な発言、派手な行動やライフスタイルなど。好き嫌いが分かれるタイプ。しかし、一見、信頼できそうなクリントン氏がなぜ嫌われるのか。

ジャーナリストのデビッド・ブルックス氏は24日付のThe New York Timesに「なぜ、クリントン氏が嫌われるのか」と題するコラムを寄稿しました。ブルックス氏はこの中で、クリントン氏の人間味が欠ける点が影響していると主張しました。ゴルフやバスケットボールが趣味のオバマ大統領に比べ、クリントン氏は「仕事人間」の顔しかないとしています。

クリントン氏は選挙キャンペーンの一環として「ファイター」という自叙伝的なビデオを公開しました。幼少期の古い写真もありますが、登場するクリントン氏のメイクも服装も完璧すぎる、とブルック氏は述べています。人間には見えず、「アバター」のようだと表現しています。
 
[May 25, 2016]  No 031843416

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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