2分でわかるアメリカ

2016/05/06海外サイトで買うアメリカ人

最近、中国の郵便局から小荷物が届くことが増えました。娘がオンラインで買った商品。水着やTシャツなどですが、郵送費を入れても安いから買った、と娘が話しています。

ルールが変わり、海外サイトでショッピングするアメリカ人が増えているとThe Wall Street Journalが伝えました。

それによりますと、従来は海外からモノを購入した場合、200米ドル(約2万1400円)を越す商品に対し関税がかかりました。これが、今年3月10日に免税範囲が800米ドル(約8万5600円)に引き上げられました。免税枠の引き上げが、ネット上での海外での買い物を押し上げたとしています。

免税範囲を超えた場合、アメリカではどれくらい関税がかかるのか。平均は33%ですが、モノにより税率が異なります。女性のパンツは90%、男性用シャツは45%、サングラスは40%など細かく分類されています。アクセサリーの税率は110%と非常に高い。せっかく安く仕入れたのに、結局損をしたということになりかねません。これまでは「200米ドルのルール」が、海外サイトでの買い物を制限していました。

枠が800米ドルに引き上げられてどうなったか。フェデックスやDHLなどの大手運送会社の配達拠点に海外からの小荷物があふれました。海外サイトでアメリカ人がつかった額は、オンライン・ショップ売上全体の5.4%。まだ規模が小さいのですが、年25%超のペースで増える見通しです。

価格で勝負する中国のオンライン・ショップだけではなく、ブランドで勝負するヨーロッパのショップがアメリカ向けの売り上げを大幅に伸ばしています。ゴルチエやマーク・ジェイコブスなど有名デザイナーの子供服を専門に扱うフランス・パリに拠点を置くMalijoe.comは、アメリカ当局が免税範囲を引き上げて以降、アメリカでの売上を27%増やしました。

海外サイトのアメリカ侵略が今後、大幅に拡大することが予想されます。選択肢が増え、競争が激化することで価格が下がることは、アメリカの消費者に恩恵となります。ただ、アメリカの小売サイトに打撃となることは必至です。



[May 05, 2016]  No 031843402

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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