2分でわかるアメリカ

2016/04/29社内不倫は絶対ダメ、大物CEO解雇

アメリカを拠点に世界展開するオンライン旅行代理店大手のプライスライン・グループは28日、ダーレン・ハストンCEOが辞任したと発表しました。辞任の理由は、会社の業績に関係したものではないとしています。

ハストン氏はカナダ人。ハーバードでMBAを取得後、スターバックス、マイクロソフトでキャリアを積みました。2005年からマイクロソフト日本法人の社長も務めました。

2013年11月にプライスラインのCEOに就任して以降、レストラン予約のオープン・テーブルや中国のオンライン旅行代理店シトリップなどの買収を主導。2年半で、売上高、利益を大幅に伸ばしました。ウォール街のアナリストがハストンCEOの経営手腕を高く評価、株価は30%上昇しました。

CEOとしての業績は申し分ないのに、なぜ辞任したのか。アメリカのメディアによりますと、「社内恋愛」が原因のようです。取締役会の社外取締役で構成される委員会の調査で、従業員との不適切な関係が確認されました。社内規約は、恋愛関係が業務評価に影響を与えることを禁止しています。ハストンCEOは規約違反をしたため、事実上解雇されました。ハストンCEOの家族はオランダ在住。いわゆる不倫です。退職金は出ないそうです。

アメリカでは、過去の不祥事や金融危機などを経て、社内統制の強化が進みました。公開企業の監査では、会計処理など一般的な検査だけではなく、社内規定が遵守されているか、指示系統が確立されているかどうか、など幅広い分野を検査します。社外取締役が機能しているかも監査します。こうした環境が大物CEOの解任につながったとみられます。

プライスラインは、ハストン氏の具体的な行為を明らかにしていません。ただ、不倫相手がハストン氏の直接の部下ではないことがわかっています。厳しすぎるのではないか、プライスラインの損失だとの指摘があります。ハーバード・ビジネス・スクールの教授はCNBCに出演、「残念な結果だが、CEOといえども社内規約は絶対だ」とコメントしました。

 [April 28, 2016]  No 031843397

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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