2分でわかるアメリカ

2016/04/27あのゴールドマンが

ウォール街の株式調査会社ラファティ・キャピタル・マーケッツが、「The lost decade(失われた10年)」と題するレポートを作成しました。日本のことではありません。アメリカで最も有力とされる金融機関の話です。

レポートを書いたディック・ボーヴ氏によりますと、2006年12月からこれまでに、ゴールドマン・サックスのCEOとCOOが合わせて5億ドル(約555億円)以上の報酬を受け取ったとしています。その一方で、ゴールドマン・サックスの株価は2006年12月から先週金曜日までに19.6%下落しました。ゴールマン・サックスの経営者が資本を有効活用してこなかったと批判しました。

ゴールマン・サックスの今年1-3月期の決算は、収入が前年同期比40%減、利益は60%も減りました。収入は、ロイド・ブランクファインCEOが2006年に就任して以降で最悪でした。

ゴールドマン・サックスは1869年創業の世界最大級の投資銀行です。大手法人や超富裕層だけを相手にするとされ、口座預かり最低額は1000万ドル(約11億円)だそうです。ソニーのアメリカ子会社に赴任していた際、多くの投資銀行とつき合いましたが、ゴールドマン・サックスは特別でした。「王者の貫禄」のようなものがありました。

そのゴールマン・サックスが、一般消費者を対象にしたビジネスに参入しました。オンライン専門の銀行GS Bank。買収したGEキャピタル・バンクのプラットフォームを利用しました。5年物定期預金の金利は2.00%。目玉は普通口座で、年1.05%の金利がつきます。預かりは1ドルから。伝統的な大手銀行より大幅に高く、オンライン専門銀行より小幅高い。かつてのゴールマン・サックスから想像もつかないサービスです。GS Bankが成功するかどうかは、ゴールドマン・サックスが生まれ変われるかどうかにかかっています。
 
[April 25, 2016]  No 031843395

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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