2分でわかるアメリカ

2016/04/09「お金持ちの掟115」凄すぎるCEOの報酬

アメリカ企業の幹部の給与水準は世界最高水準です。とりわけ、トップの報酬は、日本の社長が羨むほど高額です。一方で、中間層から低所得者層にダウングレードする人が増えています。所得格差は広がるばかり。大統領選の争点の一つにもなっています。

大企業のトップはどれくらいもらっているのか。アメリカの公開企業は、経営陣の報酬を年に1度公開する義務があり、調べることはそれほど難しくありません。The Wall Street JournalがMyLogIQのデータをまとめた統計によりますと、対象になった大手の公開企業299社のCEOの2015年の平均報酬は1080万米ドル(約11億6640万円)でした。すごい数字ですが、前年比では3.8%減りました。と言っても2014年は過去最高でしたので、過去最高水準にあります。

報酬は大まかに5つに分類されます。現金支給分の役員報酬、現金支給分のボーナス、株式、ストックオプション、年金の5つです。現金支給分は平均で全体の約3分の1。業績に連動する傾向が強い株式およびストックオプションの割合が高いのが特徴です。

調査対象になった299人のCEOの中で報酬額が最も高かったのはグーグルのサンダー・ピカイCEOでした。報酬合計は1億50万米ドル(約108億5400万円)。ほとんどは株式で、現金支給分は70万ドル(約7560万円)しかありませんでした。グーグルの共同創業者で、親会社アルファベットのラリー・ページCEOの報酬は現金支給分だけでした。ただし、年間支給額は1米ドル(約108円)のみ。オーガニック食品の高級スーパー、ホールフーズのジョン・マッキーCEOの報酬も1米ドルでした。

経営者人事で紛争が起きているウォルト・ディズニーのボブ・アイガーCEOの報酬は4490万米ドル(約48億4920万円)。50%以上が現金支給分でした。これだけ高額の報酬が出る職務だけに、揉めるのは当然かもしれません。

株式が大幅に値下がりしたのに、報酬が上昇したCEOも少なくありません。メディア大手バイオコムのフィリップ・ドウマンCEOの報酬は22%増え5415万米ドル(約58億4820万円)。株価は42%下落しました。

今回の調査の対象になったのはS&P500に採用されている企業のみ。もっと高い報酬を取るCEOも多くいます。激務だけにCEOの報酬が高いのは当然だと思います。しかし、現在のアメリカの大企業のCEOの報酬は行き過ぎているのではないかと個人的に思います。



 [April 08, 2016]  No 031843385

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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