2分でわかるアメリカ

2016/04/07米最大経済、やや減速見通し

西海岸のカリフォルニア州はアメリカで最大の経済規模を誇ります。GDPは約2兆ドル(220兆円)。これは、オーストラリアより30%以上大きく、イタリアにほぼ匹敵する大きさです。

アップル、グーグル、フェイスブックをはじめとするIT関連、アムジェンなどのバイオ関連、さらにディズニーをはじめとするエンターテインメント関連の大企業の多くが本社を構えます。最近では、テスラ・モーターズなど自動車関連の躍進も目立ちます。

ロサンゼルスにあるUCLAのビジネススクールによりますと、カリフォルニア経済の今年の成長率は3.6%になる見通し。アメリカ全体の2.7%予想を上回る勢い。ただ、2015年の4.5%から減速するとの試算です。

カリフォルニアの個人所得は今年3.6%増える見込みです。2015年の4.5%増から鈍化するとの見方。

2月の失業率は5.5%とアメリカ全体の平均より高かったのですが、来年初めには5.0%に改善する見通しです。カリフォルニアの雇用者数は、2012年以降に2%を越すペースで増えましたが、今年は1.9%、来年は1.0%の増加にとどまる見通しです。

報告書を共同で書いたUCLAのエコノミストは、「完全雇用に近づき、早いペースの技術革新や投資がなければ、減速する見通しだ」とコメントしています。ただ、景気後退に陥る懸念は後退したとしています。

アメリカで経済規模が2番目のテキサス州は、原油価格の下落の影響を今後受ける可能性があります。3番目のニューヨーク州は、マーケットの変動の悪影響が懸念されます。また、カリフォルニアとニューヨークは海外、特に中国人の投資が盛んで、中国経済の減速の影響が広がる可能性があります。

カリフォルニアに実際暮らしていて、景気が悪いとは感じませんが、そうかと言って景気が良いとも思えません。FRBのイエレン議長は、先週の講演で、追加利上げに慎重な姿勢を示しました。最大経済の見通しを見ると、その見解に納得がいきます。景気はまだ十分に強くない。



 [April 05, 2016]  No 031843383

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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