2分でわかるアメリカ

2016/03/25家が買えなくなったアメリカ人

庭、プール付きの広い1戸建て持ち家に家族で暮らす。自家用車は1人1台。日本人の多くは典型的なアメリカ人のイメージをこう抱いているかもしれません。それは昔の話になりつつあります。

アメリカの不動産会社Realty Tracが24日に発表した報告書によりますと、大都市の一部で、平均的なアメリカ人が持ち家を持つことが難しくなっていることがわかりました。

調査対象になったのは全米456の郡。アメリカの全人口の約7割にあたる2億2100万人をカバーしています。独自に集計した住宅販売のデータと労働省雇用統計の賃金のデータを分析しました。

それによりますと、アメリカの大半の地域で、住宅価格上昇の伸びが賃金の伸びを上回っています。特に、ニューヨークのブルックリン、ニューヨークのマンハッタン、テキサス州ダラス、サンフランシスコと隣のオークランド、そしてデトロイトでは、住宅の価格上昇が著しく、取得が困難になっています。ニューヨークのブルックリンでは、収入の120.4%を住宅返済に充てる必要があります。

ただ、全体でみますと、住宅バブルとは言えません。住宅価格を収入と比較した「値ごろ感指数」は前年比で2%上昇、歴史的な平均値を超えたのは9%の地域にとどまっています。バブルのピークである2006年と2007年は80%の地域で平均を上回っていました。

普通の人が住宅を取得することが困難になった地域では、賃貸住宅の家賃が大幅に上昇しています。アメリカの大都市で普通に暮らすことが夢になりつつあります。



 [March 24, 2016]  No 031843379

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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