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2016/03/24ブリュッセル連続テロ、トランプ氏に追い風?

「EUの首都」を狙ったテロ。30人以上が死亡、270人以上が負傷しました。130人が犠牲になったパリの同時多発テロからわずか4か月。過激派組織ISISの冷酷で卑劣な行為が世界に衝撃を与えました。1990年代はじめから半ばにかけてブリュッセルに駐在した経験があるだけに、個人的にショックでした。

狙われたヨーロッパはもちろんですが、テロ事件と無関係とはいえないアメリカも大きな衝撃を受けました。政府や議会関係者の対応、メディアの扱いの大きさがそれを物語っています。

今年11月8日に実施されるアメリカの大統領選では、テロ対策が最大のテーマの1つに浮上しました。銃規制の問題もそうですが、特に移民問題へのアメリカ人の関心が高まっています。

共和党の候補者指名争いでリードする不動産王のドナルド・トランプ氏が、ブリュッセルの連続テロ事件でさらに優勢になり、本選挙でもクリントン氏に勝つ可能性が出てきたなどの見方が広がっています。ジュリアス・ベアーのストラテジストは、ベルギーの悲劇を受け、「トランプ氏が大統領になるかもしれない」とCNBCにコメントしました。

トランプ氏は、これまで一貫して、オバマ政権の移民政策を批判してきました。特に、イスラム教徒の入国を禁じるべきだと過激な主張を繰り返しました。差別発言と批判されてきましたが、同調者が増えつつあります。ブリュッセルで連続テロ事件が起きた22日には、テロ対策で容疑者から情報を得るために「水責め」など違法とされる強硬な尋問が必要だとNBCのインタビューで述べました。

ブリュッセルの連続テロ事件を受け、共和党の候補者指名争いで2位につけてテッド・クルーズ上院議員は「トランプ攻撃」を強化しました。トランプ氏の外交政策は中身がないと。テロ事件は、オバマ政権の1期目で国務長官だったヒラリー・クリントン氏に不利に働くとも指摘されています。中東外交の失敗が、いまの事態を招いたと批判的な見方が広がりました。



[March 23, 2016]  No 031843378

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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