2分でわかるアメリカ

2010/03/13アウディの苦悩に学ぶ?




トヨタとレクサスの大量リコールや関連事故が連日報道される中、きのうランチしたHさんは「自分のクルマの後ろにプリウスがつくと怖い」と言っていました。また近所のGさんは、トヨタ車を買い換えることを真剣に考えています。
   トヨタがいま経験していることが、実は24年前アウディでも起きていました。1986にCBSの報道番組が、運転中に急加速しコントロールを失ったアウディ5000のドライバーを取り上げました。これがきっかけで、アウディの安全性を疑うコメントや過去の事故を含めた報道合戦が繰り広げられ、訴訟も数多くおきました。

アウディは‘危ないクルマ’とレッテルを張られ、91年までにアメリカでの売り上げが83%も減りました。アウディが、86年の水準まで売り上げを戻したのは2000年のことです。なんと 14年もかかったことになります。

CBSの報道の3年後に、急加速はドライバーのミスが原因だった」とする調査が出たのですが、アウディは、アメリカの消費者の信頼を回復することができず、想像以上の時間がかかりました。

アウディ報道が過熱した頃、トヨタは高級ブランド「レクサスをアメリカで導入しました。高級車であるアウディが売れなくなった影響も少なからず影響したのでしょうか、レクサスはアメリカで市民権を得るまで成長しました。そしてアウディはいま、メルセデスとBMWに匹敵するほどアメリカで売れています。アウディの経験を生かし、トヨタは「アメリカ人の信頼を早く取り戻して欲しい」と思います。

[March 12, 2010] No 01010

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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