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2016/02/27「お金持ちの掟113」ホンハイ会長の富と過去

シャープ買収をめぐる一連のドタバタで日本でも知られるようになったホンハイ精密工業の郭台銘会長。欧米をはじめ世界では、ホンハイはフォクスコン(Foxconn)、会長の名前はテリー・ゴウ(Terry Gou)として知られています。会長はかつて、世界制覇を念じながら英文の名前や署名を何度も練習したそうです。

Forbesの2月26日時点のデータによりますと、テリー・ゴウ会長の個人資産は56億ドル(約6328億円)。台湾で4番目の富豪、世界のテクノロジー業界で34位のお金持ちです。世界のビリオネア・リストでは240位にランクされています。

一代で巨額の富を築いたテリー・ゴウ会長はどういう人物なのか。個人的に興味もあり調べてみました。

テリー・ゴウ会長の両親は中国の山西省から1949年に台湾に移住しました。いわゆる外省人。父親は元警察官、中流の家庭で育ちました。台北の海洋技術院を卒業後、兵役を経て、海運会社に就職します。船の手配をしながら、貿易や「製品」に興味を持ちました。

1974年、父親から借りた日本円に換算して約80万円の資金でホンハイ(フォクスコン)を設立。10人の社員を雇い、テレビのプラスチック部品の製造を始めました。1980年に転機が訪れます。アメリカのゲーム会社アタリから部品の大量注文を受けました。テリー・ゴウ会長はアメリカ市場の可能性を信じ、ほとんどの時間をアメリカで過ごします。アップル、インテル、HP、IBMなどアメリカの大手企業の顧客を獲得、世界最大のEMS(家電製造サービス会社)に成長しました。傘下の社員は100万人を超えます。

プライベートでは、55年連れ添った前妻を2005年に乳がんで亡くしました。2007年には、19年前に女性投資家と不倫、性交渉をしている写真をネタに恐喝被害にあいました。翌2008年、24歳年下の元ダンサーと再婚、3人の子供を授かりました。会社から受け取る給与は年間に1台湾ドル(約3円40銭)だけ。ボーナスは、会社から受け取る配当の中から自分で出しています。業界では、「凄腕の交渉人」「情熱を持った強いリーダー」として知られています。

債務情報を精査するためとして、テリー・ゴウ会長に「待った」をかけられたシャープの高橋興三社長はサラリーマン社長。プレジデント誌によりますと、座右の銘は「あきらめへん」だそうです。創業者でカリスマ経営者のテリー・ゴウ会長とあまりにも違う。二人はどんな会話をしているのでしょうか。

 

 [February 26, 2016]  No 031843359

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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