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2016/01/29原油は底を打った?

ロシアのノバク・エネルギー相は28日、サウジアラビアが原油価格の下落に歯止めをかけるため、産油各国に生産量をそれぞれ最大5%削減することを提案したことを明らかにしました。また、OPEC加盟国と非加盟国が石油担当相レベルの会合を開くことも提案されているとしています。開催されれば、ロシアが参加する意向を示しました。

ロシアとサウジアラビアによる石油減産をめぐる話し合いは、前日からくすぶっていて、原油相場の押し上げ要因になりました。バレルあたり30ドルを割っていたニューヨークのWTIとロンドンのブレントがいずれも33-34ドルに値を戻しました。下げが止まり、上昇基調に転じた兆しがあります。本物なのか。

資源大国のロシアは、原油安に苦しんでいます。数年前は1ドル=30ルーブル前後で取引されていたロシアの通貨ルーブルは26日、83ルーブル台に下落、過去最安値を更新しました。ウクライナをめぐる経済制裁に加え、主力輸出品の石油の価格が急落したことで、経済危機が深刻化しています。

サウジアラビアはバレルあたり30ドルでも採算がとれるとされています。しかし、当然、高い方が儲かる。ただ、イランと外交関係を断絶したため、減産に向けた話し合いは不可能。だから、イランと関係があるロシアに接近したとの見方があります。

ただ、ロシアとサウジアラビアによる協調減産の可能性は不透明です。一方で、アメリカが石油輸出を解禁、経済制裁が解除されたイランが輸出を拡大、イラクは過去最高水準の生産を続けていることが最近わかりました。減産すれば、ロシアもサウジアラビアも世界のシェアを低下させるリスクがあります。多くのアナリストは、ロシアの減産は不可能で、減産に向けた話し合いが実現するには長い時間がかかりそうだと指摘しています。

原油価格を押し上げるというロシアとサウジアラビアの当面の目標はすでに達成しました。問題は、いつまで値を持たせるか、かもしれません。



 [January 28, 2016]  No 031843339

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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