2分でわかるアメリカ

2016/01/05FTの2016年大予想

明けましておめでとうございます。

2016年はアメリカにとって大きな年です。4年に一度の大統領選挙が11月8日火曜日に実施されます。2期8年続いた民主党のバラク・オバマ大統領の任期満了が近づき、新しい大統領が選出されます。Financial Times(FT)は恒例の世界予想の中で、ヒラリー・クリントン氏がアメリカの大統領選挙で勝利すると予想しました。

アメリカの2大政党である共和党と民主党の候補者選びが本格化しますが、候補者が乱立する共和党ではテキサス州のテッド・クルーズ上院議員が選出されるとしています。しかし、クルーズ氏は中間層の支持が得られず、民主党選出候補のクリントン氏の地滑り的な勝利になると予想しました。上院でも民主党が過半数を奪回しますが、議会との対応に苦労する可能性があるとの見通しを伝えました。

FTの世界予想で興味深かったのは、ドイツのアンジェラ・メルケル首相の長期政権が終焉を迎えるという予想です。シリアなどからの難民流入を抑制するという公約が実現できず、年末まで持たないだろうとしています。

日本の安倍政権が掲げる「アベノミクス」については、失敗しないとFTが予想しました。原油価格の下落により2%のインフレ目標の達成は実現しないが、インフレ率は約1%上昇するとしています。公的債務のGDP比の上昇が止まり、日本企業は記録的な利益を計上するだろうとしています。ただ、2017年の消費税を引き上げるという公約に絡み安倍政権が危機になると予想しました。

FTの拠点があるイギリスについては、EU離脱の是非を問う国民投票で、EUにとどまることをイギリス国民が選択すると予想しました。

1年前のFTの2015年世界予想はほぼ現実となりました。1つだけ予想が外れたのは、過激派組織ISISに関連するものです。フランスでのテロや、ロシアがシリアのISIS拠点を攻撃することは予想外でした。シリアのアサド大統領についてFTは、今後12か月間、政権にとどまるだろうと予想しています。



[January 04, 2016]  No 031843322

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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