2分でわかるアメリカ

2015/12/302016年の円相場、見方分かれる

年末年始休暇の観光客で賑わうハワイは、セールスタックス(日本の消費税に相当)が4.712%と低く、税率が9%超のロサンゼルスと比べ一部の商品が安く買えます。例えば、全米で価格が統一されているアップル製品。しかし、食材、生活消費材、耐久消費財の多くをカリフォルニアから運んでいるため、ほとんどの商品が割高になっています。ロサンゼルスは全米で最も物価が高い都市のひとつですが、ハワイはもっと高い

ハワイはいま、特に日本人にとって物価が非常に高い観光地になっています。アベノミクスで、円の価値が約40%下がったことが原因。モノによっては、東京の倍近い値札がついています。旅行作家の山下マヌーさんが2013年3月に出した「ハワイ¥1000でできること」で紹介されたレストラン・メニューの一部は、チップを含めて換算すると1000円を大幅に超えています。著書はユニークな内容で日本人旅行者に参考になると思います。

2016年の円相場はどうか。見方が大きく分かれています。投資情報のシンク・アドバイザーによりますと、ゴールマン・サックスは、米ドルの対ユーロ、対円の上値余地が大きいとみています。現在120-121円で取引されている米ドルの対円相場が、2016年末までに130円まで上昇すると予想。FRBと日銀の金融政策の方向の違いに注目しています。強弱感がありますが、米ドル高円安予想は非常に多い。ブルームバーグのまとめでは、2016年の円相場のアナリスト予想の中間値は126円です。円安がメイン・シナリオといえます。

一方、反対方向の予想も根強くあります。一部ですが。モルガン・スタンレーは、米ドルの対円相場が来年末までに115円に下落すると予想しています。ブルームバーグが伝えました。円は幅広く買われ、対ポンド、スイスフラン、韓国ウォン、そして対人民元での円買いを推奨しています。また、元日銀のJPモルガンの佐々木氏は、米ドル安円高が来年末までに110円まで進むと予想しました。

110円と130円、どちらに向かうか。その方向が、日本人のハワイでの買い物、食事に大きく影響します。ハワイでの体験から、1米ドル=90円で計算すると一物一価に近くなるのではないかと個人的に思います。



[DECEMBER 29, 2015]  No 031843320

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.10.20 更新黄色いクルマが消える日ロサンゼルスはカリフォルニアらしい晴天でした。気温は28度。日本人の感覚では「暑い」と思うかもしれませんが、乾燥していて心地よい。5時間のフライトでニューヨーク…
  • 2018.10.19 更新カショギ氏の「最後のコラム」ワシントンポストが18日、行方不明のサウジアラビア人のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏のコラムを掲載しました。「アラブ諸国に必要なのは表現の自由」と題するコ…
  • 2018.10.18 更新米財務省の為替報告書※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)アメリカ財務省が為替報告書を公表する予定。アメリカ東部時間の…
  • 2018.10.17 更新財政赤字、トランプ氏の主張と違った※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)大規模な減税分は高い経済成長で相殺される。トランプ政権が去年…
  • 2018.10.16 更新マーケットが気にするサウジ記者問題※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)サウジアラビア人のジャマル・カショギ記者が今月2日から行方不…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ