2分でわかるアメリカ

2015/12/23見方分かれる2016年のユーロドル相場

年末が迫り、来年の相場見通しがメディアなどで目につきます。去年末の予想と違って、今年はマーケットの見通しが分かれています。FRBの利上げペースが読みにくいことが背景にあると思います。今月16日、FRBは政策金利を0.25%引き上げ、来年は4回利上げすることを示唆しました。しかし、マーケットでは、来年の利上げ回数は2回か3回にとどまるとの見方が少なくありません。

来年のニューヨーク株式相場について、FRBが4回の利上げをした場合、大幅な株価の調整があるとの予想があります。FRBの利上げで世界経済が低迷、株価が大幅に下落する可能性があるとの読みです。反面、FRBが慎重になった場合、株式相場が10%程度上昇するとの強気な見方もあります。ちなみに去年末は、今年の株価に強気な見方が圧倒的に多かったのですが、いまだに年初水準近辺で推移しています。

売買高が他の通貨ペアと比べ圧倒的に大きく、米ドル相場全体の指標となるユーロドルについて、来年の見通しが3つに分かれているとマーケット・ウォッチが伝えました。

シティグループは、FRBが示唆するように4回の利上げがあると予想、ユーロドルはパリティ(1.0)まで下落するとの見通しを示しました。コモディティ価格が来年前半に一段安になり、ドルを支えるとしています。

イタリアの大手銀行ウニクレディトは、FRBが来年3回利上げ、ユーロドルは1.12と予想しました。この水準は現在の水準とほぼ同じ、もしくはややユーロ高。一方、HSBCは、来年の利上げは2回、ユーロドルは1.20まで上昇すると予想しています。
ユーロドルの見方がこれほど大きく分かれるのは珍しいことです。ただ、去年末はユーロドルがパリティまで売られるとのコンセンサスがありましたが、いまだにパリティまでユーロ安が進んでいません。ECBとFRBの金融政策の方向が予想通り異なりましたが、コンセンサス予想が正しかったとは言えません。1年先の予想というのは、そういうものなのかもしれません。
 

[DECEMBER 22, 2015]  No 031843316

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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