2分でわかるアメリカ

2015/12/18金利上昇で銀行儲かる?負担は消費者に

FRBが16日、政策金利である短期金利(FF金利)の誘導目標を0.25%引き上げ、0.25-0.50%にすることを決めました。FRBが利上げするのは約10年ぶりのことで、歴史的な決定といえます。予想通りでしたが、アメリカの消費者にすぐに影響が出そうです。

FRBが利上げを発表した直後、アメリカの大手銀行、ウェルズ・ファーゴが優良顧客の個人に提供するローン金利であるプライム・レートを3.5%に引き上げました。即日実行しました。JPモルガン・チェースやUSバンコープなども続きました。

しかし、預金の金利は据え置かれました。バンクレートによりますと、アメリカのセービング・アカウント(日本の普通預金口座に相当)の平均金利は0.48%。FRBが歴史的な利上げを決めても変わる気配はありません。お金を銀行に預けても受け取る金利は過去最低のまま。

独立系のフィナンシャル・プランナーは「典型的な大手銀行の行動だ。マーケットの状況から利益を得る一方で、負担は消費者に押しつける」とCNBCにコメントしました。

今後、自動車ローン、学生ローン、さらには住宅ローンの金利水準も上昇することが予想されます。消費者の負担が、増える方向にあります。賃金の上昇は極めて緩やかです。

プライム・レートをはじめとするローン金利や預金金利の決定については各銀行の裁量に委ねられていて、FRBが直接影響力を行使することはありません。プライム・レートを引き上げて、預金金利はそのまま。これを「公平」と呼べるのか、とCNBCが伝えました。



[DECEMBER 17, 2015]  No 031843313

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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