2分でわかるアメリカ

2015/12/08米が敵わない英のあの産業

10月と11月、2カ月連続でロンドンを訪問した際、「アメリカ化が進んでいる」と感じました。公開されている映画のほとんどはハリウッド、マクドナルドがどこも混雑、iPhoneでテキストを打ち、Beats by Dreのヘッドフォンがファッションになっている。伝統的に紅茶を飲むイギリス人がスタバに通う。アメリカとイギリスは兄弟のような関係にあり、伝統的に近いのですが、アメリカからの文化輸出が加速しているように感じます。

「イギリスの貿易赤字には決して埋まらない穴がある。しかし、一つの分野だけ非常に強い」とFinancial Timesが伝えました。世界の人が、英国式の洋服を着ること、有名なシェフィールの食器で食事をすることはとっくに止めたが、音楽だけは違うとしています。

運転する際にいつも聞いているキースFM(KIIS FM)。ヒットチャートを流すロサンゼルスで人気のFM局です。いま最も高い頻度で流されているのがアデルの「ハロー」。耳に残るメロディーが幅広い層にウケています。 http://bit.ly/1OVFaLO

イギリスの女性アーティスト、アデルの最新アルバム「25」に収録された曲。アルバムは、発売後2週間でアメリカだけで450万枚を売り上げ、iTunesのヒットチャートではアメリカを含めた110か国で売上トップにランキングされています。Financial Timesによりますと、去年の世界トップ10の半分、販売されたアルバムの7枚に1枚はイギリス人アーティストです。

イギリスの音楽といえば、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ピンクフロイド、そして1980年代に世界を制したデュラン・デュランやカルチャークラブなど。そして今は、アデルとサム・スミスなどの本格派。昔と比べると、イギリスの音楽産業は、メロディーから歌詞まで世界市場に売り込むことを念頭に作られているとFinancial Timesが指摘しています。縮小するイギリス国内の音楽産業の生き残り策と言えます。

アデルの「25」は、アメリカのトップアーティスト、テイラー・スウィフトが持つ年間の世界販売記録900万枚を抜き、1000万枚の大台を超えるのは確実とみられています。イギリスの音楽によるアメリカ侵略が続きます。



[DECEMBER 07, 2015]  No 031843306

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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