2分でわかるアメリカ

2015/12/03本屋さんは生き残るか

個人的な話ですが、本が大好きでした。昔から時間があると本屋に足を運び、大量に買い込んでいました。しかし、いまは、情報のほとんどをインターネット上で得ていて、どうしても読みたい本はデジタル書籍を購入しています。

アメリカ人のほとんどもそうだと思います。アマゾンのキンドルやiPadで読書をしている人が目立ち、昔ながらの本を読んでいる人を見かけません。新聞を手に朝食を食べる光景もなくなりました。

ところが、日本に出張すると、本や新聞を手に持っている人が目立ちます。大手チェーンのツタヤは予想外に混んでいますし、小規模の本屋さんにも人が少なくない。ロンドンも同じ。伝統的な本屋が昔通りあり、カフェで紙の新聞を読んでいる人が大勢いました。新しいものを積極的に取り入れるアメリカ人と、モノを所有することが好きな日本人、伝統を重んじるイギリス人の違いでしょうか。

デジタル化が最も進むアメリカで、唯一生き残っている大型書籍チェーンがあります。最大手のBarnes & Nobles(バーンズ&ノーブルズ)です。知名度は抜群、立地が良い場所に大型店舗があります。近所のサンタモニカにも1軒あり、意外に混んでいます。ただ、売り上げは低迷、株価は低水準で推移しています。

バーンズ&ノーブルズは生き残るのか。USA Todayが、こう題した記事を掲載しました。今年8月に教育部門を分離、新会社が生き残りの鍵となると伝えました。実店舗を運営する会社とは違い、オンラインで幅広い商品を販売できるからだとしています。バーンズ&ノーブルズのサイトを覗くと、文具のほか、Tシャツ、ハンドソープ、カバンなど幅広い商品を売っていました。25ドル以上の買い物をした人には送料無料、これはアマゾンより条件が上です。

ウォール街のアナリストの一部は、バーンズ&ノーブルズの今年の業績が大幅に改善すると予想しています。書籍以外の売り上げが業績に寄与するとの見方。3年後のバーンズ&ノーブルズは、全く別の会社になっている気がします。



 [DECEMBER 02, 2015]  No 031843303

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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