2分でわかるアメリカ

2015/12/01毎日がセール

感謝祭の翌日、先週金曜日のブラックフライデーの夕方、娘と友だちを連れて郊外の大型モールに行きました。高速道路の出口付近からモールの駐車場まで大渋滞、時間がかかりました。30分以上かけてようやく駐車、相当な覚悟を持ってモールに入ったのですが、一部の目玉を除き、値引き率が控えめ、一番混んでいたのは生ジュースカフェとカップケーキ店でした。

統計にも表れています。ショッパートラックの速報値によりますと、感謝祭とブラックフライデーの小売全体の売上高は121億ドルと、前年と比べ減少しました。リテールネクストの統計でも買い物客数が前年比1.5%減、1人当たりの買い物額は1.4%減りました。

アメリカの消費は弱いのか、と思うかもしれませんが、そう判断するのはまだ早いです。理由その1。アメリカではセールが日常化していることです。例えば、アバクロは、ブラックフライデーのずっと前から大幅な値引きを実施していました。年末まで「毎日がセール」の状態が続くとみられ、わざわざ混みあうブラックフライデーに買い物をしなくても、との心理が働いたように思います。

2つ目の理由はオンライン。大手小売店は実店舗と同じ目玉商品をオンライン店舗でも販売しています。全米小売協会の調査では、42%の人がブラックフライデーにオンラインで買い物をしたと答えています。

そして、きょうは「サイバーマンデー」。ブラックフライデーのオンライン版です。過去に買い物をしたことがあるオンライン店などから大量の告知メールが届いています。特に積極的なのはアマゾン。「1時間で配達します」と宣伝しています。国土が巨大なアメリカでの速攻宅配。小売大手のターゲットは全商品15%引きにしたためアクセスが集中、サーバーがダウンしました。

オンラインでの小売売上高は年々伸びていますが、まだ全体の7%程度にすぎません。しかし、ホリデーシーズンは忙しいこともあり、ジャヴェリン・ストラテジー&リサーチのまとめでは、ホリデーショッピングの予算の45%をオンラインでつかうというのが平均でした。アメリカの消費、年末商戦が強いかどうかは、オンライン店での売上高を見ないと判断できなくなっています。



 [NOVEMBER 30, 2015]  No 031843301

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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