2分でわかるアメリカ

2015/11/05男性寿命が短くなる唯一の先進国

今週発表された「米国科学アカデミー紀要(the Proceedings of the National Academy of Sciences))がアメリカで話題になっています。アメリカの白人中年男性の死亡率が上昇する傾向があるという研究論文です。

研究によりますと、アメリカ人の45-54歳の白人男性の死亡数が1999年から2013年まで連続して増えました。イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、スウェーデン、そしてオーストラリアの45-54歳の男性の死亡数は1990年から連続して減少しました。非常に対照的で、いかにアメリカの統計が異常かを示しています。特に、高等教育を受けていない白人男性ほど死亡率が高いという結果が出ています。

同じ世代のアメリカ人男性の中でも、中南米などにルーツを持つヒスパニクや黒人の死者数は一貫して減り続けています。

アメリカの白人中年男性の死因のうち、一般的に多いとみられている肺がんと糖尿病による死者数はほぼ横ばい。一方で、薬物とアルコール中毒が急ピッチで増加、自殺も増えています。マイケル・ジャクソンや俳優のフリップ・セイモア・ホフマンらの有名人も薬の過剰摂取で死亡したとされています。

Financial Timesによりますと、白人中年男性の死亡率が全米平均の2倍と高いウエスト・バージニアをオバマ大統領が訪問しました。オバマ大統領は「薬物中毒の死者数が交通事故により死者数を上回っている」とコメントしたそうです。薬物中毒の問題は、2016年大統領選の争点の一つになりそうです。



 [NOVEMBER 04, 2015]  No 031843285

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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