2分でわかるアメリカ

2015/11/03未来のTVとデジタル・ディバイド

先週金融日に発売された第4世代のアップルTVを購入しました。その直前に、ケーブルTVの1台を解約、インターネットの速度を100メガにアップグレードしました。ケーブルTVの契約全体を見直し、年間で約900ドル節約できる計算。節約分の一部で150ドル+税のアップルTVを入手したわけです。

3人家族の我が家では、全員が、MacBook、iPhone、iPadをそれぞれ持っていて、ケーブルTVを視聴する時間がかつての5分の1ほどになっています。ケーブルTVでは約1000チャンネルが視聴できますが、実施に視聴するのは数チャンネルだけ。しかも、たまにしか見ない。もったいないと思ったことも契約見直しの動機の1つでした。

アップルTVを実際に使ってみて感じたのは、「これは未来のテレビだ」ということです。リモート操作が簡単で、見たいコンテンツがすぐに取り出せ、画質がいい。テレビがiPhoneやiPadになった感覚です。特にapps(アプリ)が従来のチャンネルになったことに未来を感じました。ただ、完璧とはほど遠い状況。コンテンツがまだ少ない。この点は、主要なメディア各社がさらに参入すれば解決すると思います。ケーブルTV会社はいずれ単なるインフラ会社になると想像します。

話は変わりますが、先週月曜日に定期検診のためサンタモニカのファミリードクターを訪れました。朝8時半に行くと、先に70歳を超えた白人の女性が受付にいました。女性は診断ではなく、医師のアポイントを取りにわざわざバスに乗ってきたようでした。電話をしても「人間が出ない」と苦情を言っていました。3日後の予約を取って、疲れた表情で帰って行きました。医師はUCLAメディカル・グループに属していて、診察の予約や変更、処方箋、検査結果と医師のコメントなどをいつでもウェブサイトで確認・実行できますが、女性はアクセスできません。

「デジタル・ディバイド」という言葉があります。PCやスマホでネットを利用していると人とそうでない人の格差が拡大している問題です。当初は情報格差とも訳されましたが、実施には所得をはじめあらゆる格差につながっています。アップルTVに代表されるように技術の進歩は急ピッチで進んでいて、ますます便利になります。その一方で、時代に乗れない病院の女性のような「被害者」が増えていることも事実です。

 
 [NOVEMBER 02, 2015]  No 031843283

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.03.20 更新米経済、今年と来年は急減速との予想アメリカ経済が今年と来年に急減速する。FRBの会合(FOMC)前に実施するCNBCの最新の調査でエコノミストがこう予想していることがわかりました。調査にはアメリ…
  • 2019.03.19 更新オルーク氏は「第2のオバマ」?2020年の大統領選の候補者争いが本格化しています。共和党はトランプ大統領を再指名することが確実。対抗する民主党は、これまでに15人が候補者争いに名乗りをあげま…
  • 2019.03.16 更新ドレス脱いだゴールドマンバンク・オブ・アメリカが先月末、投資銀行部門と証券部門から「メリルリンチ」の名前を外すと発表しました。2008年の金融危機で破たん寸前に追い込まれた投資銀行のメ…
  • 2019.03.15 更新「1ドル=60円」の説得力今週、プライベートで日本に滞在しています。実家に行ったり、免許を更新したり。ここ数年、日本に来るごとに強く感じるのは物価の安さです。短期滞在した東京のホテル料金…
  • 2019.03.14 更新ボーイング737MAXは安全かエチオピア航空302便が10日に墜落、乗客乗員157人全員が死亡。去年10月に墜落したインドネシアのライオン・エアと同じボーイングの新型機「737MAX」だった…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ