2分でわかるアメリカ

2015/10/216週間で3人目のCEO

ユナイテッド航空は、アメリカン航空、デルタ航空と並ぶアメリカの3大航空会社の1社であり、世界最大規模の航空会社です。

ボーイング社の創設者ウィリアム・ボーイングによって1926年に設立された航空機の製造から運航までを手がける会社がユナイテッド航空の起源。2010年に経営破たん、日本の会社更生法に相当するチャプター11の適用を申請しました。経営再建後の2010年にコンチネンタル航空会社と合併、いまにいたります。

約700機を保有、世界375都市に就航する巨大なユナイテッド航空ですが、個人的には利用を避けています。コンチネンタル航空と合併して以来、システム障害が相次いでいるからです。最も遅れる航空会社の1つだということが避ける理由です。過去に何時間も待たされた悪い経験がトラウマになっています。

ユナイテッドの問題を懸念しているのは知人にも多いです。消費者の不満が広がり、労使問題も悪化、長年トップをつとめたスマイゼックCEOが辞任に追い込まれました。6週間前のことです。ニューヨークとニュージャージーの路線を巡るスキャンダルが辞任の理由とされていますが、相次ぐオペレーションのトラブルに責任をとったとの指摘があります。

スマイゼック氏の後任には、鉄道大手CSXの社長件COOだったオスカー・ムニョス氏が就任。しかし、ムニョス氏は16日先週木曜日に心臓発作で緊急入院しました。容態は不明ですが、通常業務に支障があるとみられ、ユナイテッド航空は19日、暫定CEOにブレット・ハート氏が就任したと発表しました。6週間で3人目のCEOです。

ブレット・ハート氏は、ユナイテッド航空に移る前、食品大手サラ・リーの法務担当でした。当時サラ・リーのCEOが体調不良で業務ができない状態にありました。その経験が考慮されたのかどうかは不明ですが、これほど短期間にCEOが交代するのは、アメリカの主要企業では極めて稀です。欧米の主要メディアが大きく詳しく伝えています。トップの健康問題という不運な要因ではありますが、巨大航空会社の経営は重要な局面を迎えています。



 [OCTOBER 20, 2015]  No 031843274

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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