2分でわかるアメリカ

2015/10/20FRB利上げめぐるエコノミストと市場の温度差

今月2日に発表されたアメリカの9月の雇用統計が非常に弱く、それ以降も弱めの経済指標の発表が相次いだことなどで、FRBの利上げが来年に先送りされるとの見方がマーケットで増えています。イタリアのコリエレ・エコノミア紙は19日、ニューヨーク連銀のダドリー総裁が、世界経済への懸念などを理由に、FRBが利上げを検討するのは時期尚早との見解を明らかにしたと報じました。

マーケットやFRB幹部の一部の見方とは対照的に、世界のエコノミストの過半数が、依然としてFRBが年内に利上げすると予想していることがわかりました。

Financial Timesがアメリカ、ヨーロッパ、アジアの主要銀行の46人のエコノミストを対象にした調査では、FRBが今年12月のFOMCで政策金利の引き上げを決めると予想したエコノミストが65%いました。

今月28日のFOMCで利上げすると予想したエコノミストは皆無でした。85%を超えるエコノミストが、来年6月の会合までに2回の利上げを実施するとみています。具体的には、今年12月と来年3月にそれぞれ利上げするとの見方が非常に多い結果でした。

政策金利を据え置いた9月17日のFOMC前に実施した前回のFinancial Timesの調査では、10人中9人が年内利上げを予想しました。それと比較すると、年内利上げ予想派が減っています。それでも依然として多くのエコノミストが年内利上げを予想していることは小さなサプライズでした。

Financial Timesは、金利先物市場は年内利上げの可能性を排除、50%超が最初の利上げを来年3月と予想していると伝えました。スタンダード・チャータードのエコノミストは、「成長基調が減速、またアメリカの大統領選挙が迫るなか、今年12月の会合はFRBが利上げに踏み切る最後の機会だ」とコメントしました。



[OCTOBER 19, 2015]  No 031843273

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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